平成２７年第１回真室川町議会臨時会（第２号）

　　　　　平成２７年第１回真室川町議会定例会（本会議）
　　　　　　　　　　議　事　日　程（第２日目）

１．開会日時　　　　平成２７年３月６日（金）午前１０時　開　議

２．開会場所　　　　真室川町役場　議会議事堂

３．議事事件
　　　　　　　　　　　　　開　議　宣　告

日程第１　：　委員会付託事件の報告の件（請願審査）

日程第２　：　一般質問

平成２７年第１回真室川町議会定例会会議録
招集年月日	平成27年３月６日（金）　　　　　　　　第２日目
招集の場所	真室川町役場　議会議事堂
開会	平成27年３月６日（金）　開議　午前10時00分
出席議員	１番　　髙橋秀則	２番　　平野勝澄
	３番　　菅原道雄	４番　　外山正利
	５番　　佐藤　正	６番　　大友又治
		８番　　佐　藤　正　美
	９番　　佐　藤　一　廣	10番　　佐藤勝徳
	11番　　佐　藤　忠　吉
欠席議員	７番　　五十嵐久芳
不応招議員	な　　し
地方自治法第121 条の規定に基づき出席した者の職・氏名	町　　　　長　井上　薫	教育長　新田隆治
	総務課長　佐藤佐幸	企画課長　大友美喜男
	町民課長　庄司喜一	建設課長　佐藤和弥
	産業課長　佐々木　明	福祉課長　髙橋秀一
	病院事務長　佐藤　保	会計管理者　阿部千代子
	教育課長　八鍬重一	農委事務局長　佐々木　明
	代表監査委員　大友　宏	教育委員長　土田　稔

職務のための出席者	議会事務局　　櫻本菊男　　　加藤清美
職務のための出席者	総務課　　髙橋雅之　　　佐藤正美
会議録署名議員	１番　　髙橋秀則　　　２番　　平野勝澄
散　　　　　会	午後３時27分

　　　　　　　　　（午前１０時００分）
〇議長（佐藤忠吉）　おはようございます。
　　ただいまの出席議員は10人であります。
　　定足数に達しておりますので、ただいまから第２日目の定例会を開会いたします。
　　直ちに会議を開きます。
　　初めに、皆さんにお配りしております議案書に一部訂正箇所がある旨、総務課長より報告がありましたので、別紙により訂正をお願いいたします。
　　また、五十嵐久芳議員及び農業委員会会長から本日欠席届が提出されておりますので、ご報告いたします。
　　また、昨日開催されました予算審査特別委員会の委員長、副委員長が互選されましたので、その結果を報告いたします。
　　委員長に外山正利君、副委員長に佐藤正君が互選されましたことを報告いたします。

〇議長（佐藤忠吉）　日程第１、委員会付託事件の報告の件についてを議題とします。
　　最初に、総務文教常任委員長より請願審査の報告を求めます。総務文教常任委員長、外山正利君。
〇総務文教常任委員長（外山正利）　おはようございます。
　　私のほうから請願審査の報告をいたします。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成27年３月６日
　　真室川町議会議長　佐　藤　忠　吉　殿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　総務文教常任委員長　外　山　正　利
　　　　　　　　　　　　　　請　願　審　査　報　告　書
　　本委員会は、平成26年第４回定例会で継続審査とされた下記事件を審査した結果、次のとおり決定したので会議規則第77条の規定により報告いたします。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　記
　　　１．事件名
　　　　請願第３号　集団的自衛権行使容認の閣議決定の撤回と憲法９条を生かすことを求める
　　　　　　　　　　意見書提出についての請願　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　２．審査月日
　　　　平成27年３月５日
　　　３．審査結果
　　　　請願第３号　　不採択
　　以上でございます。よろしくお願いします。
〇議長（佐藤忠吉）　請願第３号について協議いたします。
　　委員長報告について質疑を行います。委員長報告は不採択です。質疑求めます。質疑ありませんか。
　　　　　　　　　　　　　　（「なし」の声あり）
〇議長（佐藤忠吉）　なしと認め、質疑を終わります。
　　これより討論を行います。討論はありませんか。２番、平野勝澄君。
〇２番（平野勝澄）　平成26年度請願第３号についての委員長報告に反対の立場から討論を行います。
　　本件請願の紹介議員として委員会審議に同席をし、審査過程を拝見しました。郡内の他市町村にも提出された同一請願者の本請願と同様の請願につきまして採択例が現在のところないことと、国政の外交、安保にかかわる重要課題であり、地方議会による意見書提出はなじまないであろうとの意見が多数となったための不採択でありました。しかしながら、本議会はこれまでにＴＰＰ参加の件、農業委員会制度の件など、国の権限に属する問題についても住民の利益にかかわる問題に対しては、意見書を提出してきた経緯があります。外交、安保問題についても日本という国に住む我が町の住人にとって重大な利害があるものと私は考えます。また、我が町には子弟を自衛隊に送り出している家庭もあります。この解釈変更によって最も重大な影響を受けるのは自衛隊員です。２月から行われている自民、公明の与党協議の中では、海外派兵恒久法の新設と周辺事態法の改定が問題になっていると聞きます。従来の戦闘地域には行ってはならないという歯どめが外されようとしています。こうした状況に改憲派として知られる小林節慶應大学名誉教授も９条改定を経ずに閣議決定での解釈変更をもとに法改定に進む安倍内閣の姿勢に危惧を表明しています。私は、地方議会としても住民の代弁者として声を上げていくべきだろうと考えます。したがって、本件請願については委員長報告に反対し、本会議での採択を求めるものです。
　　以上をもって反対討論といたします。
〇議長（佐藤忠吉）　次に、原案に賛成者の発言を許可します。９番、佐藤一廣君。
〇９番（佐藤一廣）　それでは、私から不採択の立場から討論を行います。
　　９月定例会における最初の審査では、日本が武力攻撃を受けるまたは国民の安全を重視するならば、または日本と他国が相互に助け合うことの必要性から、政府の閣議決定撤回には至らないというふうな判断をし、不採択としましたが、本会議で継続審査の扱いとなりました。請願審査では、採択の基準として改めて実現の可能性や町村の議会の権限事項に属する事項かということを考慮した結果、当初の審査結果同様、今回の審査においても不採択との採決に賛成をするものでございます。
〇議長（佐藤忠吉）　ほかに討論はありませんか。
　　　　　　　　　　　　　　（「なし」の声あり）
〇議長（佐藤忠吉）　なしと認め、これで討論を終わります。
　　これから本案を採決いたします。
　　起立による採決といたします。
　　本案に対する委員長報告は不採択です。賛成の方は起立願います。
　　　　　　　　　　　　　　（起　立　多　数）
〇議長（佐藤忠吉）　着席してください。
　　起立多数であります。
　　よって、本案は委員長報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。
　　続いて、産業福祉常任委員長より請願審査の報告を求めます。産業福祉常任委員長、大友又治君。
〇産業福祉常任委員長（大友又治）　おはようございます。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　平成27年３月６日
　　真室川町議会議長　佐　藤　忠　吉　殿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　産業福祉常任委員長　大　友　又　治
　　　　　　　　　　　　　　請　願　審　査　報　告　書
　　本委員会は、平成26年第４回定例会において継続審査とされた事件及び平成27年第１回定例会において付託された下記事件を審査した結果、次のとおり決定したので会議規則第77条の規定により報告いたします。
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　記
　　　１．事件名
　　　　請願第７号　年金削減の取りやめと最低保障年金制度の実現を求める請願書
　　　　請願第１号　消費税増税の中止を求める請願書
　　　２．審査月日
　　　　平成27年３月５日
　　　３．審査結果
　　　　請願第７号　　不採択
　　　　請願第１号　　不採択
　　以上でございます。
〇議長（佐藤忠吉）　最初に、請願第１号について協議いたします。
　　委員長報告について質疑を行います。委員長報告は不採択です。質疑はありませんか。質疑を求めます。
　　　　　　　　　　　　　　（「なし」の声あり）
〇議長（佐藤忠吉）　なしと認め、質疑を終わります。
　　これより討論を行います。討論はありませんか。２番、平野勝澄君。
〇２番（平野勝澄）　平成27年請願第１号、消費税増税の中止を求める請願についての委員長報告に反対の立場から討論を行います。
　　本件の委員会での審査過程においては、景気条項の削除はまだ確定でないあるいは引き上げ時期までまだ時間があるとの発言があり、現段階で本件請願を採択する必要なし、その後の状況推移を見て必要に応じ再度請願が提出された時点で検討すべしとの意見が多数となりました。景気条項削除の件は総選挙前後の安倍首相の発言によるものであり、その後これを撤回するような発言、発表があったのか、私は確認して存じ上げません。私としては、首相は当初の発言どおり景気にかかわらず増税を実行するのではないかという懸念を拭い去れません。そして、確かに増税実施までまだ時間はありますが、８％への増税から１年が過ぎる中で、景気回復の恩恵を全く受けられず、負担の厳しさに多くの中小業者、農家などは悲鳴を上げているのではないでしょうか。今確定申告の時期であり、多くの方が改めて負担の重さを実感しているのではないでしょうか。そうした方々の声に応え、国に意見を上げることは、地方議会としての大事な役割ではないでしょうか。
　　以上の理由から委員長報告に反対し、本請願の採択を求め、私の討論といたします。
〇議長（佐藤忠吉）　次に、原案に賛成者の発言を許可します。佐藤正美君。
〇８番（佐藤正美）　それでは、私から不採択に賛成の立場から討論を行います。
　　安倍内閣は、経済成長の伸び悩みから消費税10％への増税を２年後に先送りするものの、確実に実行すると表明し、さきに行われた衆議院議員選挙では、自民、公明、３分の２を超える議席を獲得しました。社会保障を次世代に引き渡していく責任を果たすとともに、国際社会における信認を確保するため、財政健全化の旗をおろすことなく、国と地方を合わせた基礎的財政収支を2020年度、平成32年度までに黒字化するという目標を堅持するため、消費税の10％の引き上げはやむを得ないものと判断することにより、本件の請願を不採択に賛成するものであります。
〇議長（佐藤忠吉）　ほかに討論はありませんか。
　　　　　　　　　　　　　　（「なし」の声あり）
〇議長（佐藤忠吉）　なしと認め、これで討論を終わります。
　　これから本案を採決いたします。
　　起立による採決といたします。
　　本案に対する委員長報告は不採択です。賛成の方は起立願います。
　　　　　　　　　　　　　　（起　立　多　数）
〇議長（佐藤忠吉）　着席してください。
　　起立多数であります。
　　よって、本案は委員長報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。
　　続いて、請願第７号について協議いたします。
　　委員長報告について質疑を行います。請願第７号について委員長報告は不採択です。質疑はありませんか。
　　　　　　　　　　　　　　（「なし」の声あり）
〇議長（佐藤忠吉）　なしと認め、質疑を終わります。
　　これより討論を行います。討論はありませんか。２番、平野勝澄君。
〇２番（平野勝澄）　平成26年請願第７号、年金削減の取りやめと最低保障年金制度の実現を求める請願についての委員長報告不採択に対しまして、反対の立場から討論を行います。
　　厚生労働省は、１月30日付プレスリリース、平成27年度の年金額改定についてで0.9％引き上げると発表しました。物価上昇を加味した名目手取り賃金変動率は2.3％となりますが、デフレ期に年金給付を下げなかった特例水準の解消分0.5％とマクロ経済スライドによる0.9％を差し引いて0.9％の引き上げにとどめるということで、物価上昇を考えれば実質的には年金は目減りをしたと言わざるを得ない数値です。この金額は４月分、すなわち６月の給付分から実施されます。マクロ経済スライドは、被保険者の減少率と平均余命の延びから算出されるもので、今後もこの調整によって引き続き給付削減が進むことになります。年金のみに頼らざるを得ないお年寄り世帯はもちろん、今後受給する現役世代にとってもこの仕組みによる給付額の削減は大変な重荷になります。低年金、無年金者の生活を改善する最低保障年金制度の創設とともに、マクロ経済スライドを廃止し、暮らせる年金を維持することは、社会の安定に重要であり、本請願をこの時点で採択することには大いに意味があることだと考えます。
　　したがって、本請願を不採択とする委員長報告に反対し、本会議において採択いただくよう求めて討論を終わります。
〇議長（佐藤忠吉）　次に、原案に賛成者の発言を許可します。６番、大友又治君。
〇６番（大友又治）　それでは、私から不採択に賛成の立場から討論を行います。
　　12月定例会における最初の審査では、委員会としてなお調査が必要との判断から継続審査の扱いとなりました。請願の趣旨にある年金額の伸びを物価、賃金より低く抑えるマクロ経済スライドを物価下落時にも実施できるよう見直すことについて廃止を求める内容でありますが、厚生労働省は高齢者の理解が得られず、強い反発を懸念し、今国会での法改正を見送る方針を決めたとの報道がされております。子育て支援など社会保障の充実を図りつつ、現在の高世代への給付が中心となっている構造を見直し、全世代型の社会保障への転換を進める必要もあるのではないかと思われます。このことから、今回の審査において不採択との採決に賛成するものです。
　　以上でございます。
〇議長（佐藤忠吉）　ほかに討論はありませんか。
　　　　　　　　　　　　　　（「なし」の声あり）
〇議長（佐藤忠吉）　なしと認め、これで討論を終わります。
　　これから本案を採決いたします。
　　起立による採決といたします。
　　本案に対する委員長報告は不採択です。賛成の方は起立願います。
　　　　　　　　　　　　　　（起　立　多　数）
〇議長（佐藤忠吉）　着席してください。
　　起立多数であります。
　　よって、本案は委員長報告のとおり不採択とすることに決定いたしました。

〇議長（佐藤忠吉）　日程第２、一般質問に入ります。
　　質問は、配付しております一覧表のとおりの順とし、きのうの引き続きといたします。
　　再質問は、議席で行うことを許可します。
　　順番に発言を許可します。１番、髙橋秀則君。
〇１番（髙橋秀則）　おはようございます。それでは、私から通告に従って、農業生産額100億円を目指し真室川ブランドの確立をというテーマで質問させていただきます。
　　政府、自民党とＪＡ全中は２月９日通常国会に国連法案を提出する農協改革の骨格について合意しました。内容は、単位ＪＡへの監査について、公認会計士による会計監査を義務づけ、ＪＡ全中の監査部門を分離して新設する監査法人と、一般の監査法人から選ぶ「選択制」に変更するということのようです。一方、分離後の全中は2019年３月末までに一般社団法人に移行するが、農協法上の附則で代表、総合調整機能などを担うと位置づけていますが、ＪＡグループの60年ぶりの転換点となると言われています。
　　これは今まで、ＪＡ全中の中で監査してきた部分を、政府の目が届く監査にすることでＪＡ全中の力を弱めることにより、ＴＰＰ交渉を進めやすくするという政府の狙いがあり、農家の所得向上には関係のない農協改革と言われているようです。さらに、政府は全国に約700あるＪＡ単協は本部を失うことで、これまでの共同の精神から今度は競争させていくことにより、互いに切磋琢磨し成長する。また、弱いＪＡでは合併も起こるだろうと言っています。まさしく生き残るためには強くなれ、弱い者は消えろということではないでしょうか。
　　さて、我が町の農協はどうでしょうか。将来、共済事業、信用事業が切り離されたとき、営農部門だけでやっていくとしたら今の18億ぐらいの農業販売額では、到底無理になるのではないでしょうか。ＪＡ以外の６億合わせても、現在の町の農業生産額は25億弱ですが、これを４倍の100億円売り上げを目指し、取り組むことをまずの目標にしてはどうでしょうか。農業が基幹産業である町から農協が消えてしまえば、町はどうなりますか。
　　例えばガソリンスタンドや産直あさひ、食材の宅配等のサービス事業ができなくなり町の生活は不便になります。今我が町の農業に求められていることは、市場価格に左右されない商品の確立ではないでしょうか。つまり真室川ブランドをつくることです。生産過剰になっても値崩れしにくく、生産調整のための出荷停止などもなく、コンスタントに安定した価格で売れる。例えば山形のサクランボ、朝日町のリンゴ、身近なところでは大蔵トマトもブランドと言えると思います。町も平成19年ごろからブランド推進に取り組み、現在30品目以上の商品が真室川ブランドとして認証を受けているわけですが、総売り上げで5,000万にも届いていないようです。こちらで、幾らブランド品と言ったところで、求める方々に認めてもらって、リピーターがついてくれる。そして、高い価格でも買ってもらえる。そうなって初めてブラントと言えるのではないでしょうか。
　　私は、１月の末に観光物産協会の研修で川崎市武蔵小杉にある焼き肉屋に連れていってもらいました。この焼き肉屋のオーナーは真室川町出身で、町内に在住している同級生の紹介で１年前ぐらいから真室川産の牛の枝肉を山形の食肉公社から落札して購入しています。最近は月に２頭買っているそうです。競りで真室川産の牛が出ないときは、ほかの地域の山形牛を使っているそうです。真室川産の牛を使うようになって客もふえ、昨年は月１頭買っていたが、最近は月２頭にふやしたそうです。ブランドは、このようにして確立していくのではないでしょうか。１頭約100万円と言っていましたので、全部町内産にすれば年間2,400万円ほど買ってもらっているわけです。このように町内産の商品を扱っていただいている方々に町から「真室川産物消費拡大支援金」を贈り、その方々の販売支援をしていってはどうか、町長の考えを伺います。
　　次に、鳴子プロジェクトから生まれた、ゆきむすびという米の例ですが、これは皆さんご存じだと思いますが、宮城県の主力品種は、ひとめぼれ、ササニシキですが、鳴子町鬼首地区は山間地のため、これらの品種では米がとれません。そこで、鬼首地区の農家を救うために鳴子町のホテルや商店街の方々が中心になり、鬼首地区でも育つ東北181号という品種の米を、ゆきむすびと品種名登録しました。生産された米は１俵２万4,000円で契約栽培し、全国的に話題になりました。現在では、ゆきむすびはブランド米になり、全国から注文があり、鬼首地区だけでなく中山地区や岩出山地区まで拡大してつくっているそうです。ブランドは、相手から認められてこそ成り立ちます。ただ市場に出しているだけでは、だめなのです。ブランドとして認めてもらうまでの仕掛けが必要なのです。
　　ゆきむすびが成功したように、真室川ブランド品も、まず我が町で食べていただくことが必要になります。そこで梅里苑です。今、梅里苑には調理師が不在と聞きましたが、それは事実か伺います。もし不在が事実ならば大至急に調理師を置くべきではないでしょうか。そして、真室川の食材でつくり上げた料理をお客さんに食べてもらい好評価をいただき、そして、また食べたい、泊まりに来たいと思ったお客さんが友達や知人を誘って、またやってくる。その繰り返しから真室川ブランドが誕生していくのではないでしょうか。考えを伺います。
　　我が町にはかつて、全国一誇れる原木ナメコがありました。まさしくブランド品です。しかしながら、その生産量は今では西川町より減少してしまっているようです。現在では、町内生産者は10名ほどになってしまいました。いまだ原木ナメコの需要はあるものの、生産者は原木の確保や種菌の高騰により経営に苦労しているのが現状です。日本一の原木ナメコの生産量がここまで落ち込んだ要因を町ではどのように捉えているか伺います。
　　今あるものを最大限活用し、多くの人々の力を結集して農業販売高を上げ、利益を生み出すことで町の成長を図っていくことが、今最も必要とされているのではないでしょうか。そのことが国の示す地方創生だと私は考えます。最後に町長は、しばしば「もうかる農業を目指す」と言っていますが、町長が言っているもうかる農業を具体的にどんな農業なのか教えてください。
　　以上でこの場からの質問を終わります。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　髙橋秀則議員のご質問、「農業生産額100億円を目指し真室川ブランドの確立を」についてお答えいたします。
　　初めに農協改革についてですが、去る２月９日、政府、与党は全国農業協同組合（以下、「ＪＡ全中」と申し上げます。）の組織体制を抜本的に見直す農協改革案を決め、60年ぶりの大改革に道筋をつけたとしており、今後、この農協改革の骨格をもとに、法整備が進められるものと考えられます。
　　改革案では、預金200億円以上のＪＡへの監査は公認会計士による監査を義務づけ、ＪＡ全中の監査部門は分離して新設する監査法人と、一般の監査法人から選ぶ選択制にするとされております。
　　また、農協法に基づく特別な法人であるＪＡ全中は、2019年３月まで一般社団法人へ移行するとしていますが、改革案は「農協法の附則で代表機能、総合調整機能などの役割を位置づける」と明記しており、これでは現行のＪＡ全中の機能と少しも変わらないとの評価もされております。
　　一方、ＪＡ全中の力が弱くなり、農業政策やＴＰＰ交渉に地方の意見が届かなくなることを懸念する農家の声も多くあるほか、ＪＡ全中関係者は、この改革においては農業や食に対する将来像が見えず、「農業者の所得向上と地域活性化につながらない」と反論を強めているようであります。
　　改革の重要事項でありました「準組合員の利用規制」につきましては、５年間の調査期間を置くとして先送りされましたが、全国的には組合員の過半を占める準組合員の存在は、農協の存在意義を農家のためだけではなく、地域生活に必要不可欠な組織として、定着していることを示しているものと考えております。
　　本町における農協の存在も、全くそのとおりであります。議員ご発言のとおり、農家だけではなく町民生活に欠かせない役割を担っていただいているものであり、今後とも農家の所得向上と地域の活性化に貢献していただくことを、大いに期待しているところであります。
　　次に、真室川ブランドについてですが、現在の認定数は34件となっており、各生産者ともに、すぐれたアイデアと生産技術により、町内外で高く評価されている商品が多数生まれております。
　　各生産者は、年度ごと・商品ごとの販売目標を設定しその達成に努力しているところであり、平成25年度の全体達成率は約90％と目標を下回ってしまいましたが、販売総額は約８億4,000万円となっております。
　　販路拡大に当たりましては、県内はもとより都市部での見本市や物産展、商談会への参加を初め、海外における販路開拓や販売拡大に取り組まれている業者もおり、町ではこれらの取り組みを支援しながら、真室川ブランドの確立を目指しております。
　　今後とも、真室川ブランド品が全国の消費者から認知され、長く親しまれる逸品となるよう、「安心・安全・良食味」を追求し、生産・加工体制の整備や販売ＰＲ、販路開拓などに関係団体などとともに努力してまいりますが、議員ご提案の、真室川町産品の取り扱い業者に対する「真室川物産消費拡大支援金」の考えはございませんので、ご理解をお願いいたします。
　　本町の産品を梅里苑で食していただくことは、大変大切なことと認識しております。あわせて、町内飲食店や農家民宿においても、地元食材をふんだんに使った郷土料理や創作料理を提供していただくとともに、飲食営業許可を得ている「まざれや」の利活用にも期待しているところであり、関係者と協力して取り組んでまいりたいと考えております。
　　議員ご指摘のとおり、現在、梅里苑には調理師資格を有する者はおりませんが、食品衛生責任者を配置するとともに、仕出し料理などの経験豊かな方を雇用し、他の従業員と力を合わせて対応しております。
　　もちろん、全ての料理を賄うことには無理がありますので、専門性の高い料理などは地元鮮魚店や仕出し店の協力を得て、真室川らしさ、真室川ならではの「おもてなし」ができるよう努力していただいております。
　　天童市内大手旅館の総料理長に指導を仰いだ際、「幾ら修行しても田舎のお母さんの手料理にはかなわない」との言葉がありました。地元のお母さん方が地元の食材を使い、地元の鮮魚店などと協力し合う「オール真室川」の体制で取り組むことにより、雇用の確保や経済の活性化につながっているものと認識しております。
　　次に、原木ナメコについてですが、独特の色やヌメリ、食味などから根強い需要があり、地域の特産物になっておりますが、原木栽培は天候に左右され収量が不安定であることから、安定出荷が大きな課題となっております。
　　原木ナメコは里山等を活用した露地栽培が主流であり、県の統計によりますと、生産量は昭和45年の1,304トンに対し、平成23年には55トンまで減少していますが、都道府県単位の生産量では本県が日本一となっております。
　　真室川町史によりますと、新及位の菅原官兵衛氏が大正７年からナメコの缶詰加工と人工栽培の研究を始めたとされており、その旺盛な研究心による偉大な功績により、昭和43年に勲六等単光旭日章を受章したと記されております。
　　このように歴史のあるナメコ生産ではありますが、生産量は一時期20トンを超えていたものの、平成24年には10トンを割り、平成25年には6.2トンと減少の一途をたどっております。もちろん、統計にあらわれない数量もかなりあるものと考えられますが、数年前まで県内一を誇っていた生産量は、西川町にその地位を奪われております。
　　最上地域原木ナメコ生産者連絡会によりますと、本町には９団体のナメコ組合が組織化されていますが、ほとんどの組合が少人数であり、国有林の原木供給を受けることを主目的としている組合も多いようです。
　　県の調査資料によりますと、平成23年の生産者は37名となっておりますが、現在ではさらに少なくなっているものと推測されます。
　　生産量減少の要因としましては、大量生産された安いオガクズナメコによって市場を追われたことや、種菌が何代も室内で培養されたことからくる繁殖力の低下、生産者の高齢化や榾木及び種駒の価格高騰などがありますが、寒い時期の山間地での作業や、植菌の計画的な更新が必要なことなど、きつい作業や手間暇がかかることも一因ではないかと考えられます。
　　一方、近年、町内において新たな方々が原木ナメコの生産に取り組み、原木ナメコを初めとするキノコ生産が活発になっており、大変喜ばしいと感じておりますが、全国一の原木ナメコの里を復活するためには、ナメコ生産者の組織強化を図り、計画的な生産・出荷体制の整備を図ることが、イの一番に必要なことではないかと考えております。
　　次に、「もうかる農業を目指す」についてですが、言いかえますと「農業所得で生計を立てられる農業を目指す」ことであります。農業経営を基盤として豊かで安定した生活ができ、地域にさらなる活力が生まれるよう、もうかる農業経営を目指していかなければならないと考えております。
　　山形県農林水産統計年報によりますと、本町の平成24年度の農業産出額の合計は約25億2,500万円であり、うち米が約15億4,400万円、園芸作物が約５億4,500万円、畜産が約３億9,700万円などとなっております。
　　近年の動向を見ますと、米の産出額が低下する一方で、園芸作物及び畜産の産出額が伸びている状況にあり、園芸作物への取り組み強化や、良質米生産を基本とした複合経営への転換が、もうかる農業の実現に向けた大きな課題と捉えております。
　　農業経営者の皆様には、もうかる農業のための経営計画をしっかり描き、専門性の高い栽培技術とすぐれた経営力を身につけ、一層真剣に取り組んでいただきたいと考えております。
　　町としましては、基幹産業である農業の後継者が将来を展望し、希望を持って就農できる生産基盤の整備強化を図るため、農地整備事業や集落営農の組織化、機械の共同利用・共同作業等を推進しながら、生産性向上とコスト削減を支援しております。
　　また、園芸作物や畜産振興のための施策を継続するとともに、農業後継者や新規就農者対策とあわせ、農産物の新たな付加価値を生み出す６次産業化を推進し、新たな産業と雇用の創出を目指して取り組んでおります。
　　今後とも、「もうかる農業を目指して」関係機関・団体などと一体となって取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
〇議長（佐藤忠吉）　髙橋秀則君。
〇１番（髙橋秀則）　町長に伺います。
　　きょう私が示した農業生産額100億円を目指すという部分の100億円という部分の数字は、遠い数字だと思っていますか、それともやり方によっては可能な数字だと思っていますか。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　県で吉村知事が農家1,000万、生産高1,000万の目標を掲げてやっています。
　　　　　　　　　　　　　　（「3,000億」の声あり）
〇町長（井上　薫）　いやいや、個人でです。県全体で3,000億ですが、個人です。現在真室川で37名ほどの方が対象となって、対象というか、1,000万円以上しています。その方々を見てみますと、米だけというのは２名の方だけのようであります。ほかの人たちは、他の35人の方々は米プラス園芸、米プラス畜産のようであります。園芸にしましても、特に町で多くやっているニラ、農協から配付されている単収の金額はご存じだと思っていますけれども、ニラは100万です、１反歩、10アール100万です。米は、まず10万です。米を1,000万とした場合は、10ヘクタール欲しいわけですけれども、ニラの場合は1,000万の場合は１ヘクタールでよくなると。ですから、極端なことを言えば、簡単に言えば、知事が言われている1,000万の人をふやすには、ニラを１ヘクタールずつ農家の人たちができれば、全て可能だという、数字的にはそうです。ですから、米だけではなかなか、米だけの面積ではとても100億、真室川では不可能だと思っています。ですから、やはり園芸を伸ばすとまたは畜産。畜産も２年ほど前からですか、平均で真室川で50頭なり出頭しているわけですけれども、平均で50万になっています。ですから、20頭で1,000万になるわけです。ですから、畜産の方が、そのような方々が、1,000万以上の方々がいます。ですから、園芸と畜産を伸ばしていけば、生産、あとは加工品も含めて100億だと思っていますけれども、難しい金額ではないのかな。金額難しい、今の４倍ですから、いかにしてそれを高めていくかというのは、私としてはやっぱり園芸、特にニラをやっていければ達成できるのではないのかなという思いはあります。
〇議長（佐藤忠吉）　髙橋秀則君。
〇１番（髙橋秀則）　そのとおりだと思います。私きょう農協から配付されたここに、これは県の最上の総合支庁、農業技術改良課で出したものですけれども、ここには各農産物のシミュレーションしたものが出ております。これによりますと、これ25年のものですけれども、ニラは10アール当たり、売り上げ100万から120万となっております。キュウリは、10アール当たり、売り上げ240万となっています。ミニトマトについては、10アール当たり、売り上げ350万となっております。経費を引いた所得は、それぞれ大体50％から40％ぐらいになっております。そうだと思います、私も。真室川町には、今すぐ、今使っている農地が1,500ヘクタールあるわけです。1,500ヘクタールのうちの３分の２の1,000ヘクタールにニラをつくれば100億、キュウリをつくれば240億、ミニトマトをつくれば350億という数字が出てきます。これに向かっていけば、すぐこれは100億、200億達成できると思います。しかしながら、私が今回言っているのは、これを市場原理で市場に流せば、需要に応じての供給になるわけですから、供給が多くなれば値段がだぶついて、ニラなんかよくなっていますよね、生産調整、出荷停止ということもなるし、もうニラも箱代にもならないというときもあります。これは、市場原理でやっぱり販売しているからです。これをブランド化にして、大蔵のトマトは最近余りそういう、多少はあると思いますけれども、コンスタントに売れている大蔵トマトになっているようです。私ここが最初に物をつくる前にやっぱりブランド化していかなければならないというふうに言っているのは、価格をやっぱり安定させるという意味と、量を量産できるというところに持っていかないとだめなわけです。それで、ブランド化をするためにはやはりお客さんに品物をわかってもらわなければならない。そういう意味で一つの例として武蔵小杉の焼き肉屋の話を出しているわけですけれども、牛を山形まで来て買っているのです、新幹線で来たり車で来たりしていると思いますけれども、旅費をかけて１泊していくそうです。そのぐらい経費をかけて真室川の牛を使いたいということで、来て買ってくれているわけです。例えば１頭100万だったら、この方に１割の、１頭買ってもらったら10万ぐらいまず支援金を出すわけです。そうすればその人は、ちょっと真室川の今回高く値ついたけれども、よし、大丈夫だなといって買ってもらえます。そうすれば、山形の食肉公社で、いやいや、真室川の牛はよと、いつも高く落札されるのだよというふうになるわけです。そして、買った店にもそれを自信を持ってお客さんに提供できる。そして、この牛は真室川の牛だよということになれば、やっぱりこれがリピーターがついていって、そしてその価格も安定して、言ってみれば契約飼育になるわけですから。そして、やっぱりそこから少しずつふやしていく。そして、安定した値段で牛をやっぱり買ってもらうということをしていかないと、これから真室川の畜産販売額４億といっても子牛販売ですよね。今子牛、公募しています。２月の市場では、１頭62万平均だそうです。そして、繁殖農家は大体年配の年寄りの方が多いので、もう肥育牛としないで売るわ、子牛高いから売るわと市場に出しているそうです。これから牛は少なくなってきます。大体少ないから高いのです、子牛少ないから今高いのです。だから、今いろんなそういう輸入の問題もあって、外国から肉がちょっと入りづらいということもあって、日本の肉がちょっと値段がよくなっている部分はあるかとも思いますけれども、そういう部分でやっぱりブランドを確立していくためには、そういう仕組みが必要ではないですかと言っているのです。原木ナメコは、何で減少したかというと、いや、真室川ブランドではなかったのです、原木ナメコは。肘折に行けば肘折ブランド、秋田に行っては秋田ブランド、鳴子に行っては鳴子ブランド。ここから行くときは真室川ブランドですけれども、消費者に届くときは真室川なんていうものは少なくなってしまう。町内の及位の佐藤商店とかそういうところでは、これは真室川のナメコの缶詰をつくって、森林組合等が頑張ってきたところもあると思いますけれども、９割以上は真室川ブランドではなくて、ほかの地域の使っているところのものになってしまって、やっぱりだんだんこれは消えていったのではないのですか。西川町は、地元の旅館でナメコを使っています。一生懸命いろんなことを手だてしてやっているそうです。それで、今もそんな西川がふえたわけではなくて、西川が減少率が低かったと。真室川は、ブランド、ブランドといってつくっているけれども、そういう大事なものを見逃してきたのではないですかと。これは、この先そういうことになると大変なので、しっかりそういうブランドを確立して、やはり物をつくっていけば、真室川ブランド、山形ブランド、日本のブランドになれば、こんなものニラ、1,000町歩分売れます。そんな差首鍋の小学校の給食室で、ばあちゃんたちとか集めて「あがらっしゃれ」とかなんとかしてつくって悪いことではないです。これで町の財源にするには遠いではないですか、町長、伺います。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　ブランドについては、まだ日が浅いというようなことで、過去のことを言われても、そういう取り組みだったというようなことだと思っていますけれども、ブランド室をつくりながらやってきたという分には、先ほど言ったような推移でふえてきているというようなことは理解していただきたいと思いますし、まざれやはまざれやであの地区の人たちということでやっています。ここの地区では、駅前の地区、駅中心の人たちは中心でそこのセンターで利用していますので、決して遠いということには当てはまらないと思っていますし、一生懸命取り組んでいるというようなことは、農業に携わっている議員も認識を持っていただきたいと思っております。
　　あと、牛に関しましては60万というか、ことしの１月の初競りでは税込みですけれども、88万の牛が出ました。それは、やっぱり畜産の方が一生懸命努力してきた結果だと思っていますし、町として畜産の皆さんといろいろな情報交換しながらやってきた成果だと思っています。さらには、ブランドというようなことではまだまだ、ニラがというようなことはありますけれども、私もここ９年間見てきていますけれども、一番安定しています、ニラが値段的に。春先、確かに言われるように安いですけれども、年間５月中旬から10月中旬まで、トータルで順調に推移しています。26年度は過去最高、前年よりも２割から３割、収入をふやしてきているということでは、大いにニラの生産者が何でもっとふえないのかなと思っているのですけれども、それはこれからやっていきたいと思っています。また、黄色いニラがまた10倍するのです。ですから、１ヘクタール黄色いニラをすれば1,000万になるということです。それは、遮光したり技術はあります。これは、福島のほうでもやっていることです。それをこれからやろうという動きも県の指導を受けながら進めていこうとしているところでもあります。
〇議長（佐藤忠吉）　髙橋秀則君。
〇１番（髙橋秀則）　それは、今ニラもネギもさっきから言っている市場原理でまだ流しているだけで、これは達者ｄｅ菜という最上ブランドにしようとしていますけれども、まだまだブランドにはなっていないと思います。タラの芽だってあれほど、また昔のことと言われるかもしれませんけれども、日本一目指してやってきましたけれども、もう衰退していますよね。やはりきちっとした部分でブランド化をしていかないと、朝日のリンゴだったり、やっぱり山形サクランボのように、これは真室川にこだわらなくても、山形ブランドでも日本ブランドでもいいので、そこに真室川のものがきちっとあるようにしていかなければいけないのではないのですかというところを申し上げているのです。そのためにはやはり今回肉ですけれども、国産牛、きっと品薄になってくると思われます、このままいけば。そうした場合に今扱っている川崎の店で手に入らなくなったからやめたわというのは、私はもったいなさ過ぎると思うのです。ここにかかわらず探せば、真室川のものを扱ってくれているところがたくさんあると思いますけれども、ここの人たちに頑張ってもらう、自分たちでそこにアンテナショップして焼き肉屋開くよりもずっといいと思います。そして、そこから紹介してくれた同級生の方のお話ですけれども、そこに去年納豆汁のものを真室川のとれた野菜を持っていってつくったら非常に評判よくてよと、まずすぐ売れたという話もお聞きしています。そうやって今度肉だけではなくて、ニラもネギもトマトもカボチャもそこにやっぱりそこで扱ってもらえる、そういう部分がふえていけば、これは将来的にすごい生産量に結びついて、町の生産額も上がるという部分で、やはり「あがらっしゃれ」とか町の加工場も大事だと思いますけれども、あのジャムや漬物をやっぱり100億目指すよりも、こっちでいったほうが私は近いのではないかなと。これを今回の地方創生の中に取り組んで、こういうビジョンをきちっとつくってやっぱりやっていくべきではないかなということを私は強く今思っております。そういうつながりを大事にしていきましょうよ、町長。あとは、やっぱりここの町のものを食べさせる部分に料理長は置かないというような考えで、お母さん方の手料理が一番だというのであれば、そういう部分も確立してきちっとした資格の持っているお母さんたちがそこに行って、きょうはこういう料理をつくっていますから、皆さん来てくださいと全国に発信して、そういう部分に持っていくとか。ただあのままではもったいなさ過ぎます。あるものをやっぱり生かしてみんなで頑張って、町民の力を、町民以外の方々の力もかりて今やっていくべきではないでしょうか。町長、今テレビで朝ドラ「マッサン」来ていますけれども、もう少しで終わりそうですけれども、あの姿を見て、今みんなで頑張らないとという思いになりませんか。伺います。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　みんなで頑張っているのです。畜産に関して町外でも確かに販売ということは聞いておりますし、私も見てきました。さらには、町内産真室川牛というネーミングも町として取得して何とかこれを利用していきたいということで、今農協のほうで飼育している、とりあえずは２頭ですけれども、それを真室川牛として売り出していこうとしているところであります。また、肥育の方々も今100頭規模の方が２名、あとは50頭、200頭が１名、100頭が１人、あと50頭ほどが１名と、350頭ほどになっているのですか。また、ことしさらに100頭規模の畜舎を建てるという方もいます。ですから、その分で足りなくなるというようなことではなく、今度は多く真室川牛として出荷するということができるようになるのではと思っています。少ないというのは、震災関係で太平洋側のほうの畜産がということであります。いつまでもということではないと思っています。そういう意欲のある方が出てきて、真室川の畜産の発展というようなことに結びついていると思っております。水田、園芸というようなことで品質的にも上がっているというようなことを聞いています。さらには、山大の支援を受けながら、いろいろな作物も研究しながら生産、販売へ今後つなげていきたいと考えているところであります。議員も農業をされていろいろな方等、頑張っている人たちを知っていると思うのです。何か言い方をずっと聞いていますと、まず真室川で意欲ある、技術力がしっかりしてやっている人、何かいないような発言が私には聞こえてきますけれども、そうではなくて、一生懸命頑張っている組織でやっています。ですから、農家のトップでもおられる議員ももっともっと明るい話をしながら、やる気を出せるような農家の人たちを指導なり頑張ってもらいたいなと思っています。タラの芽も確かに減っていますけれども、一生懸命やっている人はすごく逆に単価が高くなって収入をふやしている人たちがいるということも認識していただきたいと思います。
〇議長（佐藤忠吉）　髙橋秀則君。
〇１番（髙橋秀則）　はい、そうです。みんな頑張っています。町長は、頑張っていますか。そうでした、町長に頑張ってほしいのです。1,000ヘクタール、野菜団地基盤整備も進んできますので、ぜひ畜産もあわせて、やはりもう少し大きい部分で見てほしいという部分がありますので、ぜひとも前向きに検討してほしいと思います。前向きではないです。私1,000町歩なんて大したことないです。私一夏、１カ月半で6,000町歩消毒しますから、20人ぐらいで。１町歩田が1,000枚です。それにニラなりトマトなり植えましょう。そのためには、武蔵小杉のまず店みたいなところに支援をして、やはり真室川町をみんなでというのはそういう意味です。そして、力をかりてこの町をやっぱり活性化していかなければならないのではないかなと思います。私そんなに消極的ですか、町長、最後に伺います。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　そのお店は、赤字なのでしょうか。赤字ですか。
　　　　　　　　　　　　　　（「黒字です。年商３億超えているそうです」の声あ
　　　　　　　　　　　　　　　り）
〇町長（井上　薫）　やはり支援というのは、困っている方々に対しての支援。貴重な財源でありますから、そういうふうなことだと思っているのですけれども。私も知っています、食べてきましたし、頑張ってもらって大変ありがたいなと思っております。そういう方々と交流というのも大事にしてもらっているというのも知っていますし、そういうことで頑張ってやっていく人を今後も多く出てきてもらえばと思っておりますし、私が土地持っていればすぐできるわけですけれども、なかなかそういうことはできないのですけれども、そういう場ではそういう発言をしながらやってきましたし、いかにしてそういう人たちがふえるかというようなことだと思っています。また、そういう園芸生産者の人たちともっともっと話を進めながら輪を広げていってもらいたいと思っているところであります。
〇議長（佐藤忠吉）　引き続き発言を許可します。２番、平野勝澄君。
〇２番（平野勝澄）　それでは、通告に従いまして一般質問を行います。
　　初めに、通学路及び避難所の冬季の安全確保について伺います。まず、積雪時の通学路の安全確保という点です。谷地地区の父母から、冬季の歩道の除雪が通学時間に間に合わずに、児童が車道を通行せざるを得ない状況があって、改善してほしいとの訴えを聞いています。
　　建設課除雪担当者の話では、まず車道の除雪を優先して行い、その後、機材を乗りかえて歩道の除雪を行うことになっていると、オペレーターに余り早い時間から作業を開始させるということもできず、積雪状況によっては、やむを得ずおくれてしまうこともあるということでした。
　　早い時間から作業開始するのが現実的でないということは、労働条件の悪化を防ぐ観点からも、また、除雪の効果、つまり平均的な通勤時間の直前に車道がきれいになっていることが一番望ましいわけですが、そういった効果の上からも納得がいく話ではあります。
　　しかしながら、町の未来を担うべき児童生徒の安全、これは何よりも優先されるべきではないでしょうか。少子化対策が叫ばれる中で、子育て世代に安心してもらえるきめ細やかな配慮をすることは、若者の町への定着にも資するところがあるのではないかと考えます。
　　機材そのものは確保されているのですから、オペレーターの増員によって解決できる問題だと思います。増員のためにこれまでよりも多目の予算確保をしてはどうでしょうか。
　　オペレーターの増員で余裕ある除雪体制がつくれれば、緊急時の対応に余裕ができるとか、技術の習得、継承にも時間を割くことができるなどほかの効果も期待できます。
　　また、除雪ということだけでなく、冬期間のみ、スクールバスの運用をふやして、利用方法も変更して除雪が追いつかない地域については通常徒歩通学している生徒も乗れるようにと、そういった対策も考えられます。
　　スクールバスについては、少し性質が違う話ですが、糸出地区の父母から、冬季の秋山の坂が急勾配で危なっかしい、これ中学校への通学のことですけれども。例えば駅からバスを出して乗せてもらえると安心だとか、そういう要望も聞きました。川の内地区でも区域分けとルートが不合理だという話が懇談会で出されたこともあります。これらの話全体を視野に、バスの運行方法、利用方法について再考、検討をしてはどうでしょうか。
　　いずれにしましても、児童生徒の通学の安全確保という観点で、町の責任でしっかりとした対策をとる必要があります。町長及び教育委員長の見解を伺います。
　　この問題の２つ目に、避難所を冬季でも活用できるようにという点でもう一つ伺います。避難場所として指定されている町有施設が、冬季の積雪によって十分に機能できないのではないかとの不安が出されています。消防団幹部と議会の懇談会の中で、旧大滝小学校が利用できない状況であり問題だと話題になりました。また、北部小学校の東側バイパスへ出る階段が積雪で冬季は通行不能状況となると地域の住民から伺っています。
　　災害は季節、時間にかかわらず、いつ何どきでも起こり得るものです。時々使えることもありますでは避難所としての役割が果たせません。こうした状況の改善をどう進める考えか、あるいは代替の避難所を考えているのか、お聞きします。大滝小学校の件につきましては、これは議会のほうとしても消防団幹部との懇談を踏まえて執行部に回答を求め、回答というペーパーも私頂戴いたしましたが、改めてここでお聞きしたいと思います。
　　関連して、消防団との懇談では、八敷代地区、これ公民館も危険箇所に当たっており、早急に避難場所の確保が必要であるとの考えを聞きました。これも加えまして回答を求めます。
　　大きな２番目になります。定住自立圏構想についての協議の現状の公開を求めて質問いたします。新庄市が２月13日に定住自立圏構想の中心都市宣言を行いました。３月議会にも関連する条例案が提出されております。
　　この話が議会にあった際には、「広域合併の蒸し返しになるのではないか」、「周辺町村議会が事業内容について意見しにくくなるのではないか」との危惧を私は抱きました。何しろ、具体的な情報が余りにも少なかったためです。人口規模縮小が続き、地域全体の交付金総額も減少が予測され、その中で予算と事業の選択、集中が行われれば、周辺地域の過疎化にますます拍車がかかるのではないかという懸念は当然のものだと考えます。
　　山形地域、庄内南部地域、庄内北部地域の３つの地域でこの取り組みが先行しており、前記２つの地域、山形、庄内南部では既に事業も始まっているということで、それらの地域の議員に少々話を伺ってみました。山形地域では、「上山市内では夜間休日の産婦人科診療体制がなかったが、山形の医療機関を利用できる仕組みができた」と。また、「中山―山形間の公共交通が不便であったが、連携して民間交通にも働きかけ、改善が期待できる（具体的にはこれからの話のようですが）」などの周辺地域にとってプラスとなる部分も少なからずあるという話でした。
　　そうした情報も踏まえて、私としては、それぞれの事業内容について個別に判断していくべきであろうとの考えに至っておりますが、それにしても住民に十分に内容を伝え、意見を酌み取っていくという点では、現状では情報公開が不十分なのではないでしょうか。
　　こうした取り組みは、行政内部だけでなく、広く住民の声、要望を募り、納得を得た上で進めていかなければなりません。現在実務者レベルで連携事業の具体化が進んでいる段階だと聞いていますけれども、具体的にどういった事業で連携を考えているのか、住民の声を聞く仕組み、議会の意見を反映させる仕組みはどのように構築していくのか、回答を求めます。
　　特に事業具体化に関して３点お聞きいたします。１つ、医療連携と町内診療施設の存続についてのこと、２つ、公共交通の充実について、３つ、文化施設の利活用について、これが現段階でどのように話し合われているか伺います。
　　大きな問題の３つ目としまして、介護報酬の改定で施設運営への影響はどうなるかということをお聞きします。２月６日、厚生労働省は介護報酬の４月からの改定額を決定しました。全体で2.27％の削減、介護労働者の「処遇改善」の特別な加算を除けば4.48％の大幅な削減で、現状でも厳しい介護事業者の運営がますます苦境に追いやられるのではないかとの懸念が広がっています。
　　全国老人福祉施設協議会が２月13日に発表したプレスリリースでは、特別養護老人ホームの５割近くが赤字となり、利用者や職員へのしわ寄せや赤字となった施設の統廃合が起こるのではないかと指摘しています。
　　第６期真室川町高齢者福祉計画、介護保険事業計画案を拝見しました。今後の新たな施設整備は困難な状況にあり、他のサービスの利用により在宅介護への働きかけが必要です。また、施設サービスから居宅サービス利用へ転換する働きかけが必要となる。それから、各事業所との積極的な情報交換に努めます。事業所に関連しては、このような文言が見受けられますけれども、この改定が、この改定といいますのは介護報酬の改定です。これが施設やひいては利用者にどのような影響を及ぼすと考えられるのか、それに対して町がどのように対応するのかということが十分には読み取れません。
　　そこで、具体的にお聞きします。１つは、現在の特養、老健などの町内の各施設の待機者数です。そして２つ目に、今後の各施設の募集定員に変化があるかどうか。３つ目に、各施設の人員体制は維持できるのか。つまり町民が受けられるサービスが結果として後退するのではないかという、こういう懸念があるわけですが、これにどう応えていくか、町長の考えをお聞きしまして、この場からの質問を終わります。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　平野勝澄議員の１点目のご質問、「通学路及び避難所の冬季の安全確保について」にお答えいたします。
　　１つ目の「積雪時の通学路の安全確保を」についてですが、教育委員長へのご質問とも関連しておりますので、あわせて私からお答えいたします。
　　ご指摘の谷地地区からの通学路となっている町道砂子沢小国線の谷地・小国地区間は、県が事業実施主体として施工し、町がその後の管理を行う、いわゆる県代行路線として整備を行ったもので、道路幅員が約６メートルから８メートル、歩道幅員が約２メートルから４メートルと県道の規格であり、歩道部を含めると平均的な町道の約２倍以上の幅員があります。
　　本町では歩道専用のロータリー除雪車を所有しておりませんが、最も車幅の狭い1.5メートルのもので除雪作業が可能なことから、通学路の歩道として唯一、常時の除雪計画区間としております。
　　当該区間の作業距離は、あさひ小学校から最も遠方となる児童宅までの約1.6キロあり、堆雪の状況にもよりますが、作業時間はおおむね１時間程度を要します。通勤等に使用する道路部の除雪をいち早く終了した除雪班が、当該車両に乗りかえて排雪を行っております。
　　このように他の町道よりも道路幅員があり、通学路としては唯一、歩道除雪を行っていて、作業員をふやすほどの作業量もないことから、現行どおりの体系・体制で、引き続き通学路の確保に努めてまいります。
　　また、スクールバスについては、真室川あさひ小では平成24年度、北部小では19年度、真室川中学校については25年度よりそれぞれ、学校統合に伴う登下校対策として運行しております。ただし、小学校区一部地域については冬期交通対策として、また中学校区一部地域についても下校対策として、本路線の運行スケジュールに影響のない範囲で生徒を乗車させております。
　　各校におきましては、スクールバス乗車以外の小学生については徒歩、中学生については徒歩、自転車または路線バスによる通学を原則としています。真室川小学校においては、自家用車での児童の送迎が近年目立って多くなっているため、学校では、徒歩通学の呼びかけを粘り強く続けており、最近、ようやく解消の方向に向かいつつあるという実態にあります。さらに、26年度の文部科学省が行った「全国体力・運動能力、運動習慣等調査」によりますと、小学校５年男子で肥満傾向の児童は全国に9.9％に対して本町は21.9％、中学校２年男子で全国7.9％に対して25.9％と肥満傾向を示しており、体力についてもごく一部を除き、全国平均より劣っている状況にあり、運動の日常化や体力向上と運動能力の向上を各校での課題としております。
　　きちんと目覚めた顔で登校し、１時間目からきちんと授業に集中する。雨、風、雪に負けないで登校するという気持ちが育まれ、学習や物事に粘り強く取り組む姿勢を育てられる。地域の方とのかかわりも生まれ、積極的に挨拶できるようになる。集団登校により異学年交流が促進され、高学年には責任感や思いやりが育つ等の大きなメリットが徒歩通学にはあります。
　　もちろん冬期間であっても、通学の安全確保は優先されなければなりません。教職員による街頭指導や危険箇所点検、見守り隊等地域の方と連携した活動、道路管理者や警察・行政関係者による通学の安全点検などの対応をしっかり行っております。そして何よりも、児童生徒自身の交通安全に対する意識向上が重要であります。通学時を初め日常生活における交通安全を安全教育の柱の一つとして重点化しており、児童生徒、学校、保護者において徒歩通学の大切さがさらに認識されるよう、今後とも奨励してまいりたいと考えますので、ご理解をお願いいたします。
　　２つ目の「避難所を冬季でも活用できるように」については、ご指摘のとおり、冬期間を含め、いつ、どこで、どのような災害が発生するかは誰もわかりませんが、常に個人として、地域として、そして行政として災害に備えておく必要があります。しかし、物理的・財政的に全てを万端に備えることが困難であることも、ご理解をいただけるものと思います。
　　ご指摘の旧大滝小学校駐車場については、県道の雪崩予防施設整備工事を請け負っている民間事業所に現場事務所設置及び資材置き場として、今年度末まで有償貸与しており、当該事業所が除雪をしております。一方、校舎等施設内には、現在、教育委員会の備品が保管されており、玄関等の鍵は、教育委員会で管理しております。昨年11月から国土交通省新庄河川事務所と町が連携し、大滝地区住民と一緒に取り組んでいる土砂災害ハザードマップづくりの検討に際して、災害時の避難場所として緊急時に速やかに開場できないのではないかとの意見が出されました。
　　現在、釜渕と及位地区でドクターヘリ要請を必要とする救急事案が発生した際のヘリ臨時離着陸場が確保できていない状況にあることから、これまで、候補地を模索しておりましたが、昨年度ドクターヘリを運用管理している県立中央病院とヘリの運航受託業者、最上広域消防本部などの関係者で当該駐車場を通年型臨時離着陸場とする方向で検討いただき、プール解体と電柱移転などの整備を条件に可能との判断がありました。つきましては、27年度に臨時離着陸場として使用できるよう整備し、整備後は冬期間の除雪を行い、通年利用を可能としてまいります。あわせて、校舎等を避難所として速やかに開設できるよう、平時の鍵の管理方法等を地区と協議してまいります。
　　また、北部小学校から県道真室川・鮭川線に向かう階段の冬季通行確保についてご指摘ですが、現地は急斜面で豪雪期間中に常時除雪を行うことは困難であり、仮に除雪したとしても、積雪の深い学校グラウンドを通る必要があり、避難経路としては不適切なことなどから、地区からの要望等は寄せられておりません。
　　八敷代地区における一次避難所となっている地区分館につきましては、地区の要望により耐震改修工事を完了しておりますが、地区の西側の山地が土砂災害危険箇所となっており、豪雨時の避難場所としては適切ではなく、23年度に当該地区を会場とした町防災訓練の際には、危険回避のため県道付近まで避難する訓練も実施しました。改めて地区内で一次避難所を整備するためには、地区内での協議、検討が必要であり、結論を得るまでには時間を要するものと考えます。
　　新たな避難所の整備の有無にかかわらず、また、八敷代地区のみならず、災害に備え、地域における防災意識を高めるため、防災マップづくりなどの支援を通じて、地域防災・災害時避難体制の強化に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
　　次に、２点目のご質問「定住自立圏構想について、協議の現状の公開を」にお答えします。
　　定住自立圏構想については、担当課より議会全員協議会等でご説明しておりますが、改めてその趣旨と経過を申し上げます。
　　地方圏における大幅な人口減少と急速な少子高齢化が進展する中で、安心して暮らせる地域を各地に形成し、地方圏から三大都市圏への人口流出を食いとめるとともに、地方圏への人口の流れを創出し、地方に活力をもたらすとして全国的な見地から推進されている施策で、人口５万人程度の中心市と、生活や経済面でかかわりの深い近隣市町村が、都市機能や産業、自然環境、歴史、文化など、それぞれの魅力を活用して相互に連携協力することにより、圏域全体で生活機能を確保し、地方圏への人口定住の促進と、住みやすい地域社会の形成を目指すものであります。
　　定住自立圏構想に対する財政支援として、中心市及びその近隣市町村が「定住自立圏共生ビジョン」に基づき実施した取り組みに対して包括的財政措置として特別交付税措置されます。中心市については8,500万円程度を基本として、人口、面積等を勘案して上限額が算定され、対象経費の８割が措置されます。近隣市町村については1,500万円を上限として、10割措置されることとなっております。
　　新庄最上地域における定住自立圏構想の取り組みについては、昨年５月から総合支庁と管内８市町村で６回の勉強会を続けながら、連携事業についての現状の把握、国の支援策、他管内の動き、定住自立圏形成の可能性について検討しました。その結果、最上地域共通の課題解決を図るためにも、８市町村による広域連携は必要であるとの結論に至り、11月からは市町村長による推進会議、企画担当課長による検討会議、担当職員によるワーキング部会を立ち上げながら進めてまいりました。
　　定住自立圏を形成するためには、新庄市が管内町村の意向に配慮しながら中心的な役割を果たす意思を表明する「中心市宣言」を行うことが要件であり、宣言書に盛り込む近隣町村との連携を想定する取り組みについて、既に連携して取り組んでいるものや、市町村で実施済みで連携の可能性のあるものについて洗い出しました。
　　これをもとに２月13日、新庄市長が「中心市宣言」を行い、定住自立圏形成に向けスタートラインに立った状況にあります。
　　記者会見の場で山尾市長は、「合併という話ではない。新庄市に人や金を集めるのではなく、郡部に出していく考え。最上地方の共存共栄の一歩にしたい。」と述べ、中心市として圏域全体の生活機能の確保に取り組む意気込みを表明しました。
　　今後は協定締結に向け、事務局を最上総合支庁から新庄市に移すとともに、検討会議に最上広域市町村圏事務組合や最上地方町村会も加え、推進体制を整備し、進めることとしております。
　　連携する具体的事項は、①生活機能の強化に係る政策分野、②結びつきやネットワークの強化に係る政策分野、③圏域マネジメント能力の強化に係る政策分野から、それぞれ１つ以上連携する必要があります。
　　本定例会におきまして定住自立圏協定に関し、協定の締結、変更、廃止については議会での議決事項とする議案を提案しております「定住自立圏の形成に係る議会の議決に関する条例」に基づき、連携協定を新庄市と真室川町が１対１の関係で、双方の議会の議決を経て締結することとなり、協定書には連携・協力していく取り組み内容や役割分担を明示することになります。
　　また、協定締結によって形成された圏域の将来像や、協定書に基づく具体的な取り組みを記載したものが「定住自立圏共生ビジョン」になりますが、圏域住民代表、関係団体等で構成する「圏域共生ビジョン懇談会」における検討を経て、中心市宣言をした中心市が策定することになります。
　　今後の進め方でありますが、新庄市としては、平成28年３月までに共生ビジョンを策定し、平成28年４月から連携事業を実施したい意向とのことです。そのためには今３月中に新庄市からそれぞれの町村に連携内容の提案があり、協議の上、協定書の素案を検討してまいります。４月には協定書（案）を調整し、４月下旬から５月上旬にかけて町民の皆様に周知し、ご意見をいただく予定としております。５月中には、協定内容の修正・確認を行い、６月の議会定例会へ協定案を提案し、議決していただき、協定締結してまいりたいと考えております。
　　協定の締結後に、「共生ビジョン懇談会」を４回程度開催し、平成28年１月ごろまでに共生ビジョン（案）を作成し、パブリックコメントとして意見聴取し、修正・確認の後３月中に策定・公表する予定とされていますので、本町としてもこのスケジュールに合わせ取り組んでまいりますので、ご理解をお願いいたします。
　　１つ目の「具体的にどういった事業で連携を考えているか」とのご質問ですが、先ほど申し上げた、既に連携して取り組んでいるもの、市町村で実施済みで連携の可能性のあるもの、さらには、わずかでも可能性があるものについても、連携を検討する事業として取り上げております。近日中に、新庄市から内部での検討を踏まえた連携内容の提案がなされる予定となっております。その内容が明らかにできる段階で、お知らせいたします。
　　また、２つ目の「住民の声を聞く仕組み、議会の意見を反映させる仕組みはどのように構築していくのか」とのご質問ですが、町民の声については、協定書（案）段階での意見聴取や共生ビジョン懇談会、パブリックコメント等を行い、反映させてまいります。加えて、広報まむろがわ２月号で自立圏構想について特集を組みお知らせしましたが、今後とも節目ごとに、広報で町民の皆様に周知を図ってまいります。
　　次に、議会の意見を反映とのことですが、これまでも全員協議会などで経過や方向性について説明させていただいておりますが、今後は協定締結や共生ビジョン策定という重要な時期となりますので、ご審議・議決していただく予定の条例に則して、適時・的確に対応してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
　　３点目のご質問、「介護報酬改定で施設運営への影響は」についてお答えいたします。
　　厚生労働省は２月６日に介護報酬の2015年度改定案を社会保障審議会介護給付費分科会に示し、了承を得られました。全体では2.27％の引き下げで、特別養護老人ホームを中心にほぼ全ての基本サービス費を減額する一方、在宅介護・通所サービスに対しては加算を手厚くし、また、人手不足が深刻な介護職員の待遇改善加算に消費税率増収分を充て、１人当たりの給与を月１万2,000円引き上げられる報酬体系を示されております。
　　団塊の世代が75歳以上になる2025年に向け、介護、医療、生活支援など暮らしに必要なサービスを高齢者が住みなれた地域内で受けられる「地域包括ケアシステム」の構築を目指し、要介護度の重い高齢者でも自宅で過ごせるよう、24時間体制で看護師らが訪問してケアするサービスや社会復帰を目的としたリハビリを行うサービスの加算も拡充されております。
　　半面、特養や介護つき有料老人ホーム、デイサービスなどは、一般的な中小企業よりも利益率が高いとし、基本報酬を大幅に下げられました。ただし、施設入所であっても、地域の歯科医や栄養士と連携して経口で食事ができるようにする支援や、終末期を迎えた場合に最期までみとる介護など、高齢者が自分らしく生きるためのサービスについての加算がなされました。
　　最初に、「施設の定員と待機者の現状と今後の見込みは」についてですが、町内には、特養が２施設あり、合計の定員は176名で、それぞれの施設へ入所申し込みをされている町内の方の合計数は182名、老健は１施設、定員100名で、申込者は12名とのことです。なお、施設入所申込者数イコール待機者の実数ではなく、重複して入所申し込みされている方々が多いのが実情であります。昨年６月時点での県調査によりますと、特養待機者の実数は101名で、うち在宅の待機者は47名と公表されております。
　　高齢化が進展している中で、要介護者は今後も増加が懸念されることから、近々に待機状況が解消されていくことは難しいと予測しています。
　　次に「サービス低下の懸念、対応は」についてですが、介護サービスを実施しているのはそれぞれ独立した法人であるため、町として経営まで関与することはできませんが、各事業所から聞き取りを行ったところ、いずれも、今回の改定により経営状況の悪化を懸念しているとのことでした。施設サービスを初めとして、全体的に報酬が引き下げとなるため、大幅な減収となり、単年度収支の赤字を予測する事業所もあるようです。
　　しかしながら、サービス内容の変更や入所定数の削減については、町の介護保険事業計画の変更や県等の許認可の変更が伴うことから、簡単に行われるべきものではありません。
　　第６期介護保険事業計画においても、各種介護サービスの必要量は増加していくものと予測しており、現時点で、各施設の定数削減の動き等はありませんし、各事業所から提供されるサービス量はふえることはあっても減少することはないものと考えております。
　　「社会福祉法人は、社会福祉事業の主たる担い手としてふさわしい事業を確実、効果的かつ適正に行う」と社会福祉法人法でうたわれております。町内特養並びに老健施設の運営組織は、社会福祉法人、社会福祉事業団、医療法人社団という法人格を持ち、福祉に関する公益事業に当たっていることから、安易な福祉サービス低下がなされることは、社会的にも問題となりますし、各施設ともにこれまで経営努力をしながら介護事業を進めてきた経緯があり、ご心配には当たらないものと考えております。
　　また、聞き取りしたところ、各施設の人員体制については現状維持か、一部増員を検討しているとのことです。また、経常経費の節減や介護報酬の加算を受けられる態勢整備を検討するなどの経営努力により事業を継続する方針であるとのことです。町としても、施設サービスの質の向上を図るべく、ケア会議等を通じて連携を強化してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
〇議長（佐藤忠吉）　平野勝澄君。
〇２番（平野勝澄）　まず、大きな１番目についてですけれども、子供たちの登校に関して、徒歩による登校が心身の成長に非常に資するものであるという、このこと自体は私もそのとおりだと考えますけれども、私が問題にしたいところというのは、冬期間の安全確保という、この１点でございます。それで、回答をいただいた内容からすれば、現状のままということのようなのですけれども、これでは父母の心配に応えるということができないのではないかと思うのです。それで、ちょっと質問通告自体には、そこまでお聞きする予定は書いておりませんでしたが、実際にこの冬あるいは昨年ぐらいでもよろしいのですけれども、そういった積雪、降雪が多く、実際に歩道の除雪がおくれたがために生徒の遅刻等があったとか、そういったような状況というのは教育委員会のほうでつかんではいらっしゃいますか。そういうのが日数的に毎シーズン何日ぐらいあるものかという点です。
〇議長（佐藤忠吉）　教育課長、八鍬重一君。
〇教育課長（八鍬重一）　詳細なことですので、私のほうから答えさせていただきます。
　　今年度について把握させていただいているのは、平野議員ご質問の谷地地区の朝の１回ということです。それ以前については、今掌握はしておりません。
〇議長（佐藤忠吉）　平野勝澄君。
〇２番（平野勝澄）　年間の回数がさほど多くないということであれば、私も除雪体制の増員というところには必ずしもこだわることではない、これは質問通告の中でもそのようには申し上げておりました。しかしながら、やはりシーズンに１回といえども、父母が不安になるような状況があるときに何らかの手だてはやはりとっていただく必要があるのではないかと思います。これは、災害というものとは別事のことではありますが、万が一ということがあったときに、やはり親御さんのショックというものは大変なものがあるでしょうし、そうしたことを事前に防ぐ立場から、質問の中ではスクールバスの運行方法や利用方法について何か考えられないかということも申し上げています。スクールバスの利用について特別やはりこれは何か考えるということはないようなのですけれども、こういった場合、例えば視界が非常に悪い、その上足元もおぼつかないという状況の場合に、それこそシーズン１回なわけですから、何らかの形で児童たちの登校の安全を保障するような、そういうことをその都度考えいくということが、そういう体制をつくることはできないのかということを伺いたいと思いますが。
〇議長（佐藤忠吉）　教育長、新田隆治君。
〇教育長（新田隆治）　スクールバスについては、これまでもいろいろな観点から動線という言葉も含めた中での話もあったのは事実でございます。目の前を走っていると、なぜ乗れないと、安全確保という言葉が前面に出てきているということもあります。ただ、今の状況もございまして、特にことしについては12月に大量の雪が降って除雪が間に合わないということであって、それが即危険にもう直結したかということでもないということもあります。これについては、いわゆる保護者の方々がどのようにお考えなのかということを全体のご意見を伺う必要があると思います。あるところだけ乗せて、あるところだけはだめとか、あとは県道の雪が高いとか除雪の幅がこのぐらいだから歩道の歩くところの道幅が確保できないと、さまざまな地区、地区または場所、場所によっていろいろなところがあると思います。それについては１件であろうと、そういった事態が１回起きたということでもありますので、それについては建設課のほうと含みながら、あと学校のほうと夏場の通学路の状況、冬場の状況、それが恒常的なものなのか、例えば豪雪時の一時的なものなのかということをちょっと調べをさせていただいた中でどういうふうに対処するかという見解を教育委員会の中で話をしてみたいというふうに考えております。
〇議長（佐藤忠吉）　平野勝澄君。
〇２番（平野勝澄）　では、その調査、検討等よろしくお願いしたいと思いますが。この問題の後半の部分です、大きな１番目の。まず１つは、北部小学校の問題です。地区からの要望等は寄せられておりませんということですが、付近のお住まいの方の中で、具体的には私にこういった意見を出してこられた方があるということを一応ご承知おき願いたいと思います。それで、県道沿いの集落部分については、北部小学校が避難場所として指定されているという状況なわけですけれども、冬期についてはこの階段使えないということは、大回りして小学校に行かねばならないのかと。そういう状況で果たして避難場所として設定したというのが妥当なのかどうかというのがちょっと疑問に思うのです。冬場、具体的にどうやって避難をする経路とかそういったことは考えているのかどうか。
　　それから、大滝小学校の件についてももう一つ申し上げたいのですが、実際使えなかった事情については、これは納得いかないというものではありません。しかし、使えなかったという状況があったということが、幸いにも何も起こりませんでした。しかし、万が一何かあるかもしれないということに備えるのが防災ということだと思います。その上では大滝小学校のグラウンドが使えないとすれば、何か代替措置などを考える必要があったのではないかというふうに思います。その点どうお考えか、伺いたいと思います。
〇議長（佐藤忠吉）　総務課長、佐藤佐幸君。
〇総務課長（佐藤佐幸）　まず、北部小学校の避難所指定の件であります。冬期間ということでなくて、常のということになってございますが、冬場どうしても遠回りというようなご指摘でございます。これまでも４年前の大震災も積雪期間中に起こったという部分があります。やはりどういう避難のときに小学校の体育館を使うかということもあろうかと思いますので、一時避難的な場所と体育館の避難所として使うときと、その部分、地域の中でどういう所要時間があるのか、どういう安全な方法で避難場所、避難所に移動するべきなのか。これは、他の地区もそうなのですが、防災マップづくりで一緒に考えていくという形をとってございます。どうしても避難場所に行くに無理してでも毎日除雪するという必要があるということであれば、地域の中でどういう形で協力を得ながらすればいいのか、十分話し合って進めたいなというように考えています。
　　また、大滝小学校についても先ほど町長答弁からありましたように、今年度末まで一時的でありますけれども、地域の防災施設という形での工事でありましたので、教育委員会の判断の中で対応しているわけですが、決して使えなかったわけではありません。駐車場は、除雪されておりました。ただ、避難所として使う場合、やはり占有していますので、車で移動されるということも考えれば、その部分使えない時期があるということは大変申しわけないなと思っておりますが、今後先ほど答弁にありましたように整備をし、また施設のほうも教育委員会と協議しながら、地域と一体となって避難所として使えるような体制を検討してまいりますので、ご理解をお願いしたいと思います。
〇議長（佐藤忠吉）　ここで会議を閉じ、休憩いたします。
　　　　　　　　　（午前１１時５０分）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（休　　憩）
　　　　　　　　　（午後　１時００分）
〇議長（佐藤忠吉）　休憩を閉じ、会議を再開いたします。
　　引き続き発言を許可いたします。６番、大友又治君。
〇６番（大友又治）　それでは、さきに通告しておりました事項について質問させていただきます。
　　平成26年版高齢社会白書によりますと、平成25年10月１日現在、日本の総人口は１億2,730万人で、平成23年から３年連続の減少となっています。65歳以上の高齢者人口は、過去最高の3,190万人となり、男性1,370万人、女性は1,820万人で、性比（女性人口100人に対する男性人口）は75.3であり、男性対女性の比は約３対４となっています。
　　総人口に占める65歳以上人口の割合（高齢化率）は、過去最高の25.1％となっています。
　　総人口は平成38（2026）年に１億2,000万人を下回った後も減少を続け、平成60（2048）年には１億人を割って9,913万人となり、平成72（2060）年には8,674万人になると推計されています。
　　総人口が減少する中で、高齢者人口は、「団塊の世代」が65歳以上となる平成27年には、3,395万人となり、平成72（2060）年には、高齢化率は39.9％に達し、国民の2.5人に１人が高齢者になると推計されています。
　　昭和25（1950）年には１人の高齢者を12.1人の現役世代（15歳から64歳）で支えていたのが、平成25（2013）年には高齢者１人に対して現役世代、2.5人になっています。平成72（2060）年には現役世代1.3人で高齢者１人を支えなければならなくなると推計されています。
　　新聞報道によりますと、厚生労働省は２月の６日、平成27年度から３年間の介護保険の各サービス料金を決めました。
　　事業者に支払う介護報酬の改定率を全体で2.27％減とする中で、認知症や中重度の要介護の高齢者が地域で暮らし続けるような在宅支援に重点を置いています。特別養護老人ホームは多くの事業者が減収になるようです。
　　介護職員の人手不足解消に向け、職員賃金が１人当たり平均月１万2,000円上がるよう「処遇改善加算」を拡充しています。
　　また、特別養護老人ホームの相部屋代として、８月から月１万4,100円前後を入所者に求めるとのことです。
　　また、厚生労働省は、40歳から64歳が負担する介護保険料が平成27年度に１人当たり平均月額5,177円になるとの推計をまとめました。前年度より96円安くなり、減額は平成18年度以来９年ぶりとなります。65歳以上（第１号被保険者）の保険料は、財務省は全国平均で月額5,550円程度（現在4,972円）ですか、との推計を公表しています。
　　第５期（平成24年から26年度）の65歳以上の保険料月額、山形県の平均、これは加重平均は4,784円、真室川町は4,993円となっています。第６期の介護保険料の基準額、決まりました。これ質問の中に入っておりますが、月額6,997円に決まったようでございます。
　　県は平成27年１月28日から２月27日まで、次期「やまがた長寿安心プラン（案）」「第７次山形県老人保健福祉計画、第６次山形県介護保険事業支援計画」に対する意見を募集（パブリックコメント）しています。
　　次期プランは「一人一人の尊厳と自立が得られ、活力に満ちた安心と喜びの広がる長寿社会の実現」を基本目標としています。
　　県の平成25年10月１日現在の高齢者人口（65歳以上）は33万702人で、総人口に占める割合（高齢化率）は29.1％と、全国で第６位に位置しています。
　　圏域ごとでは村山圏域27.8％、最上圏域30.8％、置賜圏域29.3％、ここでちょっと抜けております、庄内圏域を加えていただきたいと思います。庄内圏域30.9％となっています。
　　町は、平成25年９月策定の「ヘルシースマイル真室川21計画（第２次）」、平成23年３月策定の「第５次真室川町総合計画（前期基本計画）」、「老人福祉計画」、「第５期介護保険事業計画」の成果をもとに、平成27年３月に、平成27年から29年度にかけての「老人福祉計画」「第６期介護保険事業計画」の策定を目指しています。「住みなれた地域で支え合い、自分らしく安心して暮らし続ける地域社会の実現」を基本理念に掲げています。次期計画の概要について２月の25日に概要説明は受けましたが、質問にありますので、そのとおり質問をいたします。
　　国の推計では、団塊の世代が75歳以上となる平成37（2025）年には、認知症の高齢者が約700万人に達すると見込まれています。現状の高齢者７人に１人が、５人に１人にふえることになります。
　　政府は「認知症施策推進総合戦略」（新オレンジプラン）を決定しました。認知症の人が認知症とともによりよく生きていくことができるような環境整備が必要としています。
　　注目の点は、医師や保健師らが訪問して本人や家族をサポートする「初期集中支援チーム」を平成30（2018）年度までに全市町村に設ける点です。
　　県内では長井市と白鷹町が設置済み、飯豊町が検討中とのことです。
　　町の設置予定時期と課題は何でしょうか。
　　平成22年の日本人の平均寿命は、厚生労働省「平成22年完全生命表」で男性79.55歳、女性86.30歳となっています。
　　平成24年６月１日に、厚生労働省は初めて「健康寿命」を発表しました。健康寿命は、平成22年時点で男性が70.42歳、女性が73.62歳となっています。
　　平均寿命と健康寿命の差、男性9.13年、女性12.68年は、日常生活に制限がある状態、つまり介護を受けたり病気で寝たきりになったりしていることを示しています。
　　山形県の健康寿命は、男性70.78歳（これは全国15位）、女性73.87歳（20位）となっており、男女とも全国平均は上回っていますが、さらに上位を目指す必要があります。
　　平均寿命の１位の県は、男女ともに長野県で、男性80.99歳、女性87.23歳となっています。
　　健康寿命の男性の１位は愛知県で71.74歳、女性の１位は静岡県75.32歳となっております。平均寿命、健康寿命上位の県の施策を検証することも大切ではないかと思います。
　　町の高齢者のうち、要介護（要支援）認定者以外の方々、これは高齢者の80％以上を占めておりますが、それらの方々はまだまだ元気で、家庭や地域で頑張っております。
　　高齢者の知識と経験を生かして、シルバー人材センターへの登録等労働力として、地域コミュニティーの潤滑役、文化・技術・芸能の伝承役、若手の指導役として大きな役割を務めております。
　　少子高齢社会では、「高齢者の力」が地域活性化の鍵を握っていると言っても過言ではありません。
　　住みなれた地域で、高齢者が元気に暮らすためには、要支援や要介護にならないための介護予防事業施策の拡充が必要です。高齢者が身近な場所に集まり、閉じこもりの予防、認知症予防、仲間づくりや生きがいづくりのため「いきいきサロン普及事業」や、「老人クラブ活動」への支援等、介護予防事業の拡充が重要です。
　　高齢者の自立支援、健康寿命の延伸を図るため、地域ケア会議、今県内では17市町村で設置しているとのことですが、これらの地域ケア会議の機能強化を図るべきです。
　　山形県精神保健福祉センター（平成26年９月作成）によりますと、平成25年の全国の自殺者数は２万6,063人で、前年と比較して370人減少しています。県の平成25年の自殺者数は279人で、前年と比較して11人減少しています。人口10万人当たりの自殺者数（自殺死亡率）というのだそうですが、これは24.6（全国平均が20.7）で全国６位、総数及び男性、女性いずれも全国平均を上回っています。原因・動機別では健康問題の割合が最も多く、中でも精神障害や病苦が90％以上を占めています。健康寿命の延伸のためにも心の健康づくりの推進に努める必要があります。
　　３大生活習慣病（がん、心疾患、脳血栓疾患）による死亡率は60％を超えており、がん、循環器疾患、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患（ＣＯＰＤ）など、生活習慣病等の発症予防と重症化予防の徹底が重要です。がん検診等各種検診の受診率向上を図る必要があります。
　　疾病予防と健康増進、介護予防などによって平均寿命と健康寿命の差を短縮することができれば、個人の生活の質の低下を防ぐとともに、社会保障負担の軽減も期待できます。
　　周りを見ていますと、ひとり暮らし高齢者や高齢者夫婦世帯が増加しています。
　　平成26年３月31日現在、町の65歳以上のひとり暮らしは283人、２人世帯は284世帯となっています。
　　運転免許返納や近隣店舗の閉鎖等による買い物困難者が増加しています。
　　民生委員や地域包括支援センターを中心とした実態の把握と、突発的な災害・事故・急病に見舞われた高齢者の救助が迅速に行える、緊急通報システムの整備等による安心・安全な生活、老老介護負担の軽減等、「老人除雪支援事業」、「門口除雪体制の整備」等の拡充が必要です。
　　町民の健康の維持・増進、介護予防、地域貢献や社会参加の意欲増進などにつなげるべくポイント制度の導入を図るべきです。
　　ここで愛知県と兵庫県とありますが、愛知県のほうを削除していただきたいと思います。兵庫県豊岡市や養父市の「健康ポイント制度」、山口県宇部市の「はつらつポイント制度」など多くの事例があります。
　　新聞報道によりますと、最上町は平成23年６月から「ウエルネス健康ポイント制度」を開始し、当初40歳以上の町民が対象だったのを平成24年度から20歳以上に拡大し、これまでの合計で2,000枚以上を発行したとのことです。たまったポイントは、商品券や温泉旅館宿泊券などの個人への還元のほか、教育施設や福祉施設に寄贈してもらい、教育用品や備品の購入資金に充てる案などが出ているそうです。
　　県内の取り組みはどうでしょうか。町でも早急に導入し、健康寿命の延伸に寄与すべきだと思います。
　　２月の25日の概要説明、さらに昨日の町長の施政方針でヘルスケアポイント制度の発足を予定しているとのことでした。その中にもありましたが、いきいきサロンの参加者やスタッフ、老人クラブ会員、いきいきシニア教室、パワーリハビリ事業、がん検診及び健康診査の受診等、老人ホームの慰問、老人世帯への除雪ボランティア等へポイントを付与したらどうでしょうかといった提言が網羅をされていたようでございます。
　　「第５次真室川町総合計画」、「ヘルシースマイル真室川21計画（第２次）」、「真室川町老人福祉計画・第５期介護保険事業計画」を検証し、ＰＬＡＮ（計画）、ＤＯ（実施・運用）、ＣＨＥＣＫ（点検・評価）、ＡＣＴＩＯＮ（見直し）といったＰＤＣＡサイクルにより、継続的に改善し、次期計画の目標達成に向けた取り組みが必要です。
　　そこで、以下により町長にお伺いいたします。
　　１、健康で安心して暮らせる町づくりのために。
　　ＰＤＣＡサイクルによる継続的な改善を。
　　①、「老人福祉計画」、「第６期介護保険事業計画」の概要はということで、５点ほどあります。
　　町の高齢化率、要介護者の推移、介護給付費の今後の伸びは。
　　老人福祉の重点施策は。
　　制度の見直しは。
　　第１号被保険者の保険料基準月額は。
　　高齢者のニーズに応えられる施策や事業の推進を。
　　②、認知症対策、健康寿命の延伸施策の拡充を。
　　その中で、「初期集中支援チーム」の設置予定時期と課題は。
　　「介護予防事業」、「心の健康づくり」の拡充を。
　　がん検診等各種検診の受診率向上施策は。
　　③、ひとり暮らし高齢者・高齢世帯への支援拡充を。
　　買い物困難者への支援は。
　　緊急通報システム事業の拡充を。
　　門口除雪・除雪支援事業の拡充は。
　　④、健康ポイント制度（仮称）の導入を。
　　県内市町村の導入状況は。
　　導入に際しての課題は。
　　以上、私からのこの場からの質問を終わります。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　大友又治議員のご質問、「健康で安心して暮らせるまちづくりのために　ＰＤＣＡサイクルによる継続的な改善を」についてお答えいたします。
　　高齢化が進展する中で、高齢者のライフスタイルや生活意識、ニーズ等がさらに多様化していくことが予測されます。高齢期を迎えても、それぞれの方が、豊富な経験や知識、特技等を地域社会に生かすことができる環境づくりとともに、互いに助け合い支え合う、参加と協働の地域づくりを推進していく必要があります。
　　一方で、要介護者が増加する中で、介護・医療等の支援を必要とする高齢者が、可能な限り住みなれた地域で個人の尊厳やその人らしい生き方が尊重され、自立し安心して生活していくことができるよう、町民、事業者等と連携・協働して、高齢者の地域生活を支える「地域包括ケアシステム」の構築を目指し、着実に計画を推進していく必要があります。
　　１番目のご質問、「老人福祉計画」「第６期介護保険事業計画」の概要についてお答えします。
　　１つ目の「町の高齢化率、要介護者の推移、介護給付費の今後の伸びについて」ですが、総人口の減少により、高齢化率は伸び続け、平成12年から26年までの推移を見ると、高齢者人口は2,862人から2,990人へ、高齢化率は26.1％から34.4％へと増加しています。今後も総人口の減少に伴い、高齢化率の増嵩が見込まれています。
　　要介護者等の推移は、平成12年から26年までの65歳以上の第１号被保険者の要介護・要支援認定者と認定率の推移を見ると、認定者は174人から579人へ、認定率は6.2％から19.7％へと増加し、また、24年度の介護サービス給付費は18年度のおよそ1.5倍となっており、今後も認定率、介護給付費ともに増加する見込みとなっております。
　　２つ目の「老人福祉の重点施策は」についてですが、第６期計画の基本理念を「住みなれた地域で支え合い、自分らしく安心して暮らし続けられる地域社会の実現」とし、重点取り組み事項として次の９項目としました。
　　１　いきいきと暮らすための健康づくりと介護予防の推進。
　　２　在宅でも安心して医療が受けられる体制の整備。
　　３　認知症になっても暮らし続けられる地域づくり。
　　４　在宅での日常的生活支援サービスの充実。
　　５　支え合いの地域づくりの推進。
　　６　雪が降っても安心な体制づくり。
　　７　好きなところに外出できる体制づくり。
　　８　安心して住める住まいの確保。
　　９　在宅で介護している人への支援。
　　３つ目の「制度の見直しは」についてですが、国では平成27年度の介護保険制度改正では、地域包括ケアシステムの構築と介護保険制度の持続可能性の確保を基本的考え方とし、次の事項について改正の方向性が示されております。
　　１点目は、地域包括ケアシステムの構築に向けた地域支援事業の見直しとして、在宅医療・介護連携の推進、認知症施策の推進、地域ケア会議の充実、生活支援・介護予防の充実を挙げており、２点目には、サービスの効率化・重点化として、介護予防給付における訪問介護及び通所介護の地域支援事業への移行と特別養護老人ホームの中重度者への重点化の推進。
　　３点目には、負担の公平化を図るため、低所得者の１号保険料の軽減強化、一定以上所得者の利用者負担の見直し、資産等の勘案した補足給付の見直しを行うものとされています。
　　この他にも、在宅サービスや施設サービス等の見直し、介護サービス情報公開制度の見直し、計画策定の考え方の見直しを行うことが示されております。
　　４つ目の「第１号被保険者の保険料基準月額は」についてですが、26年度までの第５期の月額基準額は4,993円であり、27年度からの第６期の月額基準額6,997円となり、2,004円、40.1％の増となります。
　　今後３カ年の給付費の自然増や介護報酬改定の影響等を踏まえて見込んだ総給付費に、過去の実績から見込んだ各種サービス諸費を合わせて、標準給付費を推計し、これを被保険者数の推計、所得段階や軽減の実施を勘案して、保険料を算定しました。
　　国の政令により低所得者対策として、第６期は所得階層１段階から３段階の保険料軽減が実施される予定です。生活保護や世帯全員非課税、本人年金収入80万円以下の新第１段階（旧１・２段階）の方は、平成27・28年度では上がり幅を26.1％に抑え、29年度には第５期の保険料より15.9％減額いたします。29年度には、新第２段階の方は現行より6.6％減額、新第３段階の方も上げ幅を少なくする措置を講じることとしています。
　　第６期保険料の増額改定の要因は、次の５つの要素があると解析しております。
　　１点目は、高齢化率の増加に伴う要介護者の増加であります。本町の高齢化率は、山形県内でも上位に位置し、全国平均で比較すると、10年後を先取りした状況になっています。国は、団塊の世代が75歳となる10年後の保険料を8,200円程度と推計されております。今後も高齢化は進み、要介護者も増加する見込みで、介護給付費の増嵩は避けられない状況となっています。
　　２点目は、高い水準の施設サービスであります。本町には、給付費単価の高い施設入所の割合が多く、介護給付費に占める施設サービスの比率が国・県の平均より高い、58.8％となっております。
　　今後も、施設利用割合は現状で推移していくものと予想せざるを得ません。
　　３点目は、居宅サービスの伸びであります。居宅サービス受給者数は、町内にデイサービスセンターや居宅サービス事業所が整備されるに伴い、増加しており、今後は、さらに、居宅サービス、デイサービス等の利用の増加が見込まれるところです。
　　４点目は、第５期計画において介護保険料が不足したため、県から財政安定化基金を約5,530万円借り入れており、この償還分が１人当たり月額586円と推計しております。
　　５点目は第１号被保険者の負担割合が21％から22％にふえることによる影響額が月額318円と推計しております。
　　介護保険制度の保険者は市区町村であり、制度運営、財政運営の責任は町にありますが、予想を上回る勢いで高齢化や要介護者の増が進んでおり、厳しい制度運営、会計運営を迫られている状況です。
　　介護保険の財源は、法令により決められており、これを上回る一般会計等からの法令外の負担は認められておりません。
　　町民・高齢者の方々に保険料の大幅な増額負担をお願いすることは、本当に心苦しいと思うところでありますが、予想を上回る高齢化の進展の中で、高齢者を社会全体で支えるためのシステムである介護保険制度を維持していくためには、やむを得ない保険料改定でありますので、ご理解をお願いいたします。
　　高齢化の進展によりひとり暮らし高齢者や高齢者のみ世帯がふえ、自宅で家族だけで介護できない世帯にとって、居宅サービスや施設入所の利用をしなければ要介護者及び見守る家族の生活が成り立たないという現実があります。平均寿命が延び、核家族化が進む中で、家族だけでは支えられない社会情勢を踏まえ、平成12年に開始された社会保障制度が介護保険制度です。
　　「介護保険も後期高齢者医療も保険料を納める一方で全く恩恵がない」といった声も聞かれますが、本来、健康で、住みなれた地域、住みなれた自宅で生活できることが一番幸福であることは言うまでもありません。高齢になれば、ご家族・ご親戚を含めていつ何どきどのような状況になるかわかりません。介護状態になったとき、高齢者を社会全体で支えるための、助け合いの保険制度でありますので、ご理解・ご協力を重ねてお願いするものであります。
　　５つ目の「高齢者のニーズに応えられる施策や事業の推進を」についてですが、高齢化が進行し続ける中、地域の福祉を進めるに当たり、「自助・共助・公助」という考え方が重要になってきています。制度上の社会保障を確保していくことはもちろんですが、今後は制度化されていない近隣の助け合いやボランティアといった共助の組織化についても力を注いでまいります。
　　具体的には、ヘルスケアーポイント制度、生活支援コーディネーターの雇用、地域共助除雪モデル事業等に取り組み、組織化の推進に努めてまいります。
　　２番目のご質問、「認知症対策、健康寿命の延伸施策の拡充を」についてお答えします。
　　１つ目の「初期集中支援チームの設置予定時期と課題は」についてですが、本町における認知症高齢者の実態は、日常生活に支障を来すような症状・行動が見られ、意思疎通の困難さが多少見られる認知症レベルⅡ以上の方は、26年４月現在で高齢者の14.0％に当たる419名と把握しており、今後も増加するものと予測しています。認知症の方々を地域で支えていただく認知症サポーター養成研修の受講者は26年12月末で691名となっています。
　　国は、認知症施策推進総合戦略（新オレンジプラン）では、認知症サポート医やかかりつけ医の対応力の向上に加え、歯科医師や薬剤師なども対象とした研修を計画されています。また、公的サービスがほとんどなかった発症初期に関し、自治体と医療機関が連携して、専門医の指導を受けた看護師、保健師が自宅訪問して相談や支援に当たる「認知症初期集中支援チーム」を平成30年までに全ての市町村に導入するとし、認知症サポート医の他に認知症の専門医も必要という見解を出されていますが、現状では、山形県内には、いずれもごく少数の医師しかいないことから、早期体制整備は困難となっております。特に、新庄最上地区在住の認知症サポート医は２名だけで、また、かかりつけ医として認知症対応力向上研修を受講した医師は本町からの２名を含め11名しかおらず、今後は、最上地区として、専門医の養成が課題となっております。
　　県では今後のあり方について検討中とのことですので、本町としては、県の動きを見据えつつ、体制整備を検討してまいります。
　　２つ目の、「介護予防事業、心の健康づくりの拡充を」についてですが、全ての市町村で29年４月までに介護予防事業を日常生活支援総合事業へ移行することとされております。
　　全国一律の基準で介護予防・生活支援サービス事業として実施されてきた訪問介護・通所介護付を総合事業に移行し、現行のサービスの他、市町村独自の基準によるサービス、住民主体の介護予防・生活支援など多様なサービス提供ができるようになります。
　　本町においては、28年度から総合事業への移行を目指し、27年度より社会福祉協議会に生活支援コーディネーターの配置を委託し、地域の互助組織やボランティアやＮＰＯなどが高齢者を支えることができるよう、地域サービスの創出、担い手育成などの高齢者支援サービスの基盤整備を進めてまいります。
　　また、地域包括支援センターが実施主体となる一般介護予防事業として、「介護予防活動の普及啓発」や「地域の介護予防活動の育成・支援」、「リハ職等を活用した地域リハビリテーション活動支援」などを実施してまいります。
　　また、心の健康づくり対策としては、これまでの地域自殺予防対策に加え、ヘルスケアーポイント制度を活用し、いきいきサロンの普及・充実に努めてまいります。
　　３つ目の、「がん検診等各種検診の受診率向上施策は」についてですが、新たにヘルスケアーポイント制度の健康づくりポイント事業に取り組み、検診や各種健康づくり事業、介護予防事業等への参加の動機づけを行い、検診率の向上等により町民の健康で自立した生活の継続につなげてまいります。
　　次に３番目のご質問、「ひとり暮らし高齢者・高齢世帯への支援拡充を」についてお答えします。
　　１つ目の、「買い物困難者への支援は」につきましては、26年12月の第４回定例会でのお答えしておりますが、現在、町内では、５事業者が生鮮食料品の移動販売を行っているほか、町外からの移動販売事業者の入り込みや、ＪＡや生協などでも食材等の宅配サービスを行っており、お互い企業努力をしながら住民の需要に応えているようです。民間で実施しているものについては、民間事業所にお任せし、移動販売等への支援事業等については考えておりません。
　　２つ目の「緊急通報システム事業の拡充を」につきましては、本システムの概要については、ご承知のことと思われますので、説明は割愛いたします。現在、65名の方々が設置されており、ことしに入り２名の方から緊急通報があり、救急隊が出動し、緊急入院したケースがありました。今後も設置が必要なひとり暮らし高齢者等の方々の利用拡大を進めてまいります。
　　３つ目の「門口除雪・除雪支援事業の拡充は」につきましては、高齢等要援護者世帯への除雪支援を継続するとともに、きめ細かな雪対策を実施するに当たっては、地域共助除雪モデル事業を社会福祉協議会とともに推進し、ボランティア除雪を含めて、３つの仕組みで総合的に高齢者等の冬期の生活を支援してまいります。
　　地域共助除雪モデル事業の対象者は75歳以上のみの高齢者または障害者で構成される非課税世帯とし、高齢者等の玄関前等の日常除雪を支援します。地区に共助組織をつくってもらい、また、地域の実情に応じて、困り事除雪も支援してまいります。当面はモデル事業として取り組み、実施地区の課題等を検証し、町全体に普及できるかを検討してまいります。
　　４点目の、「健康ポイント制度（仮称）の導入を」につきましては、さきに申し上げたとおり、27年度よりヘルスケアーポイント制度の事業として実施してまいります。
　　「県内市町村の導入状況は」につきましては、最上町が平成24年度から「ウエルネス健康ポイント事業」に取り組まれており、25年度末でカード発行枚数は延べ1,708枚で、今年度もふえており既に2,000枚超を発行しているとのことでした。
　　また、26年度から天童市と寒河江市でも同様なポイント制度に取り組まれて、27年度からは、山形県も「やまがた健康マイレージ」の普及を予定されているとのことですので、これらを参考に事業を進めてまいります。
　　次に「導入に際しての課題」についてですが、ポイントを付与するのは、あくまでも、検診や教室参加への動機づけであり、「自分の健康は自分で守る」、「早期発見・早期治療」といった基本的な考え方を町民に理解していただく活動と両輪で進めていく必要があると考えております。
　　以上、「老人福祉計画・第６期介護保険事業計画」の概要等について申し上げました。少子・高齢化が進む中、引き続き厳しい介護保険運営が予想されますが、「住みなれた地域で支え合い、自分らしく安心して暮らし続けられる地域社会の実現」という基本理念の実現のため、今後も住民本位の介護サービスの提供及び老人福祉施策を進めてまいりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
〇議長（佐藤忠吉）　大友又治君。
〇６番（大友又治）　それでは、老人福祉計画の概要の中で、第１号被保険者の保険料基準月額、これが５期の間が4,993円だったと。これが舟形町に次いで10番目なのです、高かった。それで、6,997円になるのですが、先ほど言いましたように国では4,972円だったものが5,550円になるだろうと。だから、11.6％ぐらいしか上がらない予想なのです、これ予想です、あくまでも。それで、見ますと40.1％上がっていく。確かにいろんな要素があるというのは言いましたが、上がり過ぎではないのかと。それは、やっぱり介護予防事業をきっちりやっていかなかったのが要因が大きいのではないかと。それで、県平均の、例えば次期の平均はわかっているでしょうか、そこをちょっと教えてください、県平均もわかっているか。もう少しこういう見込みではなく、もっと抑える努力ができたのではないか、そこをお願いします。
〇議長（佐藤忠吉）　福祉課長、髙橋秀一君。時間が参っていますので、簡潔に答弁してください。
〇福祉課長（髙橋秀一）　高いのではないかと、県の平均というようなお話であるのですけれども、各議会とも今開催中でありますので、実際のところはわからないというのが実態なのですけれども、前に調査したものを見させていただいたところ、当町についてはやはりトップクラスというような保険料であるということになろうかと思います。なぜという部分につきましては、町長のほうからも説明があったとおりであるわけなのですけれども、前期の分の借入の分であるとか制度変更に伴う１％増という部分、それを除いたとしても22％ほどの上がりになるというようなことになってございます。介護予防なりあるいはその取り組みが甘かったのでないかというご意見でございますけれども、やはりもちろん地域包括を中心にいろんな介護予防事業については、これまでも取り組んできたところでございますけれども、それをやはり上回る高齢化率なりサービス利用というものがあったため、このようなことになったのではないかなというふうに考えております。
〇議長（佐藤忠吉）　引き続き発言を許可します。10番、佐藤勝徳君。
〇10番（佐藤勝徳）　この冬も早くからの降雪で、例年のごとく雪に悩まされたシーズンでありました。除雪等による冬場の体の衰えを痛感するのは、私だけでしょうか。先日の新聞に公助、先進地の状況という報道がありました。それは、北海道のある自治体の取り組みの様子です。この自治体では、門口除雪制度により高齢者家庭やひとり暮らしの家庭の負担解消に努めているとのことでありました。それは、一シーズン、一冬１万2,000円を市に支払うと、毎日自宅の玄関まで除雪をしていただけるという制度であります。ある老人、89歳の老人ですが、今まで一冬６万円もかかっていた、とても年金だけで賄える額ではなかったと言っておりました。このように高齢者にとって便利で負担の少ない生活は大切でありますが、ふるさとや住みなれた土地への愛着も高齢者は強いと言われます。この自治体の門口除雪制度は、こうした高齢者の願いをかなえていると思います。どんどん進む高齢化社会の時代、少しでも高齢者にとって負担の少ない社会、町づくりを構築する必要があるのではないでしょうか。
　　それでは、通告しております３点について質問をし、町長の所見をお伺いいたします。１点目は、定住自立圏構想への対応についてであります。この件については、議会への説明や広報２月号での特集で周知されておりますが、そして今般の定例会においても何人かの同僚議員からも質問がなされております。私は、本町の八千五百余名の町民がこれからも、そしていつまでもここに住み続けたいと思える地域、圏域づくりが重要と考えることから質問をさせていただきます。平成21年度をもって合併の推進のための措置は廃止され、今後の市町村合併ということは現状ではほとんど考えられません。
　　このような中、国・地方を通じた非常に厳しい財政状況や少子化、高齢化、人口減少、地域経済の低迷といったことを考えると、近隣市町村との連携協力ということが一層重要になってくるのではないかと思います。これまでも一部事務組合を活用しての事務処理ということは行っており、必要な事務を行うということではいろいろと協力しておりますが、医療、福祉、公共交通等について不便なく、愛着ある地に住む喜びが感じられる地域づくりが早急に必要であると考えます。
　　また、地域主権のための制度的見直しに伴い、基礎的自治体である市町村の役割が増すことになります。さらに、行政と地域住民、ＮＰＯ、企業等との協働、連携による地域のきずなの再生を図り、地域から人材、資金が流出する中央集権型の社会構造を地域の持久力と創富力に高める地域主権型社会に転換していく必要があります。
　　定住自立圏構想は、このような問題意識のもとで市町村の自治体取り組みとして、中心市の都市機能と周辺町村の農林業、自然環境、歴史、文化など、それぞれの魅力を活用してＮＰＯや企業といった民間の担い手を含め、相互に役割分担し、連携、協力することにより、地域住民の命と暮らしを守るため、圏域全体で必要な生活機能を確保し、地方圏への人口定住の促進、そして住みやすい地域社会の形成を目指すための広域行政の制度を促進する政策であろうと思います。
　　新庄最上地域においても、新庄市を中心に既に定住自立圏形成に向けた取り組みが進んでいるようでありますが、定住自立圏域全体の活性化が図られ人口定住を図るという観点から、さまざまな政策分野において連携が図られ、住みなれた地に安心して暮らし続けられるような取り組みを期待し、次の３点についてお伺いいたします。ただ、この３件については前段でも同僚議員から質問があったわけでありますが、私からもお伺いさせていただきます。
　　１、定住自立圏構想策定の進捗状況と今後のスケジュールは。
　　２、定住自立圏共生ビジョン策定への取り組みは。
　　３、定住自立圏構想で連携が考えられる具体的事項は。
　　次に、２点目の質問、高齢者の雇用について３点ほどお伺いいたします。公務員については60歳定年が定着してから久しく、民間企業においてもほぼ定着しているようであります。しかし、年金支給年齢の順延により退職しても年金は支給されない。あるいは年金受給に達しても年金で生活できない等々の事情によって、再就職を求める高齢者も少なくないとお聞きしております。働く意思のある人には、生活を保護するよりも、就業の機会を与えることが本人のためでもあります。
　　こうしたことから、国では高年齢者等の雇用の安定等に関する法律を制定し努力しておりますが、高年齢者対策は、町や町政の重要課題でもありますので、本町の現状と対策についてお伺いいたします。
　　１、職を求めている高年齢者の実態について承知したいのでありますが、60歳以上の年齢者で就職を希望している町民がどの程度おられるのか、実態を把握しておればお知らせ願いたいと思います。
　　２、高齢者の雇用の安定等に関する法律第19条で、事業主は退職準備援助措置を講ずるべきことを規定しております。本町のように小規模企業の多いところでは、事業主が措置をすることは期待できないのであります。事業主にかわって措置をする、例えば講座を開設するなどについての考えは。
　　３、地方公共団体が高年齢者の雇用を促進するための措置を講ずる場合、国は必要な援助を行うことが規定されておりますが、職業相談窓口の開設などの考えは。
　　次に、認知症老人対策についての質問であります。同僚議員からも質問があったようでありますが、そして真室川地域包括ケア計画案の説明が我々議員にもありました。時間の関係で詳しい内容の説明まで聞くことができませんでしたので、後ほど内容を見ましたところ、この質問の内容について記載がありましたが、あえて質問をさせていただきます。
　　急速な高齢化社会の到来により、人口に占める老人人口は著しく高まってきております。人は美しく、健康に老いたいと願っておりますが、老齢になるほど体に障害が生じ、入院・通院など不本意な生活を余儀なくされるのが実態であります。
　　体の障害については、医療措置により治癒することが可能であり、あるいは完治しないまでも悪化を防止することもできますし、施設も整備されておりますが、問題は認知症の老人対策であります。認知症の老人を抱えている家庭の家族の悩みは極めて深刻なものがあり、多大な犠牲を強いられていることはご承知のとおりであります。
　　認知症老人の事故や、ひとり歩きなどで保護される事例が多いことから、自治体と警察などの間で情報の提供を共有するなど、いろんな方法が講じられているようであり、認知症老人対策は社会問題となっております。
　　私は、平成22年９月定例議会において、認知症予防対策について一般質問を行った経過がございます。認知症の予防に本町で取り組んでいるいきいきサロンなどの機会を利用して、脳の健康教室を開いて予防に努め、認知症で悩む高齢者や介護で悩んでいる家族を少しでも少なくして快適に暮らせる社会づくりを進めてはどうかという内容でありました。そのときの話では高齢化が進む中、何らかの認知症の症状のある高齢者が年々増加し、要介護認定者の69％を占めている。このうち在宅で介護を受けているのが218人で、食事などの日常生活行動に問題がある人は60人を超えている。健康には問題がないのに認知症が原因で施設利用している人が24人いるという当時のお話でありました。いきいきサロン等での認知症の早期発見につながる知識の普及や２次予防対象者への訪問による予防事業を展開しているということでもありました。そこで、あれから数年経過した今、町の認知症老人はどうなっているのか、次の２点についてお伺いをいたします。
　　１、町が把握している認知症老人の数は。
　　認知症患者とはこの程度、この基準に該当するものだとする物差しがないだけに難しいものがあるかもしれませんが、調査した数字があればお知らせ願いたいと思います。
　　２、認知症老人の家庭看護の方法を啓発することについて。
　　家庭で看護することは並大抵のことではありません。認知症を理解せず介護することで、大きな間違いや事故につながることも否定できません。また、認知症の方や家族の方は孤立し、自分で自分を追い込んでしまう例も多いと言われます。介護のマニュアル的なものがあれば、認知症を理解した上で介護ができるのではないかと思うが、いかがでしょうか。
　　以上、この場からの質問を終わります。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　佐藤勝徳議員の１点目のご質問、「定住自立圏構想への対応について」は、さきにご質問された平野勝澄議員と同様の内容でありますので、割愛させていただきます。
　　２点目のご質問、「高年齢者の雇用について」にお答えいたします。
　　人口減少社会の進展の中で今後の労働力人口の減少をはね返し、経済及び社会を発展させるため、若者、女性、高年齢者の就業の促進が課題となっています。労働力需給の観点から見ても、少なくとも働く意欲と能力を有する高年齢者が、長い職業人生で培ってきた職業知識や経験を経済社会において有効に発揮できるための環境が求められています。
　　平成25年度から施行された改正高年齢者雇用安定法では、定年年齢は60歳を下回ることができないとするとともに、原則として希望者全員の65歳までの雇用を確保することを義務づけておりますが、希望をかなえるまでには至っておりません。
　　一方、老齢厚生年金の定額部分の支給開始年齢は、25年度に65歳への引き上げが完了し、老齢厚生年金の報酬比例部分の支給開始年齢が61歳に引き上げられ、37年度までに65歳へ段階的に引き上げられることになっています。
　　このため、60歳定年後雇用が継続されず、年金も支給されないことにより、無収入者が生じる可能性があり、社会の不安要因となっています。
　　企業における人件費が限られている中で、高年齢者雇用を進めることは若年者の雇用機会が減るという問題もありますが、将来的には若年者の労働力供給が減少し、必要な人材の確保が難しくなると見込まれることから、長期的な視野を持ち、年齢にかかわりなく意欲と能力のある者の雇用促進が課題となっています。
　　職業生涯が長期化するとともに、経済社会環境が変化し、企業における人材に関するニーズ、職務内容や必要とされる能力も変化している中、労働者個人が、心身両面にわたる健康の増進に努めるとともに、主体的に職業生活設計を行うことができるよう、若年期から、自身の職業能力を客観的に把握し、高年齢期に至っても職務内容等の変化に対応できるよう持続的に能力開発に取り組むことも必要です。
　　高年齢期は個々の労働意欲や体力に個人差があったり、家族の介護が必要な場合など、家庭の状況も異なることから、正社員以外の働き方や短時間勤務やフレックス勤務を希望する者など、雇用就業形態や、労働時間等のニーズが多様化しています。このため、高年齢者の多様な雇用・就業ニーズに応じた環境整備を行うことにより、雇用・就業機会の確保にも配慮することが社会全体として求められています。
　　１つ目の「60歳以上の高年齢者で就職を希望している町民がどの程度いるか」についてですが、国、県の統計資料では市町村単位で、しかも年齢構成まで分析している資料はございません。また町にも同様の調査資料がないため、把握しておりません。
　　ハローワーク新庄においても、求職者と求人者のマッチングについては、就職率を上げるために管内全体で行っており、その結果として公表される労働市場月報などの資料は新庄管内全体の集計とのことですので、ご理解をお願いいたします。
　　次に「事業主にかわり町が退職準備援助措置をすることについての考えは」についてですが、高年齢者の雇用支援のために設立されている「独立行政法人高齢・障がい・求職者雇用支援機構」では、高齢期における職業生活設計、再就職退職準備を考えている高年齢者のためのサイト情報を掲載し、雇用・教育訓練・起業に関する支援や、事業主のための高年齢者雇用に関する相談・啓発活動・助成金などの支援を行っており、町といたしましても、再就職に向けて退職準備を考えている高年齢者方々には、この機関の取り組みを紹介しております。
　　議員ご指摘のとおり、高年齢者法第19条で規定されているとはいえ、事業主が当該高年齢者に対し、引退後の生活に関する必要な知識の取得の援助をすることは考えにくいと思われます。また事業主にかわって町がキャリア講座を開設するというのも現実的ではありません。やはりみずからが自分のライフスタイルについて若いうちから長期的視点で展望し、自分に何が必要かを見出し、現在携わっている仕事の研さん・研究も含め、未経験の分野の資格取得なども視野に入れながら、来るべきときに備えておくべきと考えますので、ご理解をお願いいたします。
　　３つ目の「高年齢者の職業相談窓口の開設などの考えは」についてですが、ご承知のとおり、求職者と求人者に対する就職・雇用相談、申し込み、あっせん業務については、国の機関であるハローワークが関連法に基づき実施しており、高年齢者の相談についても一体的に行われております。
　　市町村が相談窓口を開設した場合は、単独で求人情報を収集することは、困難かつ非効率であることから、ハローワークの情報をそのままお伝えすることしかできません。このため、町で高年齢者の職業相談窓口を開設しても、その効果は少ないと考えられます。
　　高年齢者の雇用の場としては、町でも運営費を補助している公益社団法人新庄最上地域シルバー人材センターがあり、そちらへの登録をお勧めしています。おおむね60歳以上の方ならどなたでも登録でき、現在の登録者は434名で、うち本町在住者は41名となっています。
　　当該人材センターの年間受託事業と派遣事業の契約額は２億8,000万円となっており、主な職種は、営繕、塗装、障子張りかえ、施設・駐車場管理、清掃、除草、家事援助、介護補助などで、町では高齢者世帯等除雪事業や梅里苑の夜間警備などを委託しています。登録申し込みは、直接本人が同センターを訪問してとなりますが、福祉課では、不明な点についてのお問い合わせに対応いたしております。
　　また、平成28年度から要支援者に対する介護予防給付が、介護予防・日常生活支援総合事業に移行するため、地域の互助組織やボランティアやＮＰＯなどが高年齢者を支えることができるよう、27年度より社会福祉協議会に委託し、生活支援コーディネーターを配置し、地域サービスの創出、担い手育成などの高年齢者支援サービスの基盤整備を進めてまいります。
　　これまで、介護事業所を中心に行ってきた介護予防事業を、地域の互助組織やボランティア、ＮＰＯなどに一定の報酬を得ながら担っていただけるよう人材育成や組織化を進めていくものであります。元気で意欲的な高年齢者の方々から、このような事業に大いに参画していただくことを期待しており、今後関係団体にも働きかけながら組織化を進めてまいります。
　　次に３点目のご質問、「認知症老人対策について」にお答えします。
　　国では、認知症施策推進総合戦略（新オレンジプラン）を策定し、認知症高齢者等に優しい地域づくりを目指すこととされております。
　　認知症の人を単に支えられる側と考えるのではなく、認知症の人が認知症とともによりよく生きていくことができるような環境整備が必要となります。新オレンジプランの基本的考え方としては、認知症の人の意思が尊重され、できる限り住みなれた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指すものとされております。
　　新プランでは、認知症サポート医やかかりつけ医の対応力の向上を図るのに加え、歯科医師や薬剤師なども対象とした研修を実施し、また、公的サービスがほとんどなかった発症初期に関し、自治体と医療機関が連携して、専門医の指導を受けた看護師、保健師が自宅訪問して相談や支援に当たる「初期集中支援チーム」を2018年までに全ての市町村に導入することとされています。
　　１つ目の「町が把握している認知症老人の数は」についてですが、本町における認知症高齢者の実態は、日常生活に支障来すような症状・行動が見られ、意思疎通の困難さが多少見られる認知症レベルⅡ以上の方は、26年４月１日現在の調査で419名おり、今後も増加するものと予測しています。
　　介護保険第６期計画においては、認知症になっても暮らし続けられる地域づくりを目指し、次の施策を実施してまいります。
　　第１には、早期診断のため「認知症初期集中支援チーム」を設置し、専門職による積極的な介入を行いますが、このことについては大友又治議員への答弁で申し上げましたので、割愛させていただきます。
　　第２には、認知症への理解の普及と見守り体制づくりを進めてまいります。
　　認知症の人を地域ぐるみで見守る体制づくりを進めるため、「認知症サポーター養成講座」を引き続き実施してまいります。これには、地域のサポーターのみならず、介護家族も参加していただき、認知症への理解を深める機会としていただきます。また、町内商店や金融機関などによる「見守り体制づくり会議」を開催し、地域全体で認知症高齢者の見守りの体制づくりを進めてまいります。そして、徘回高齢者対策として、町と警察が連携し、徘回のおそれがある高齢者を事前に登録する仕組みを構築してまいります。
　　２つ目の「認知症老人の家庭看護の方法を啓発することについて」でありますが、第３の認知症対策として、認知症の方を介護なされている家族を支えるための取り組みを進めてまいります。
　　介護している家族等にご活用していただける「認知症ケアパス（認知症安心ガイドブック）」を配布するため、現在作成準備を進めております。その内容は、認知症の基礎知識や介護をする上でのポイント、地域の支え合い体制、町の対策、相談窓口・医療・介護施設、見守る商店や事業所の紹介などを予定しております。
　　また、介護している家族への介護知識の普及と精神的負担の軽減を図る取り組みを強化してまいります。認知症の方を介護しているご家族を対象とした「介護者のつどい」を継続して開催してまいります。26年度は「認知症によって起きる行動とその対処のしかた」と「家族会の活動から見える、認知症在宅介護のコツ」をテーマに２回開催し、延べ23人の方々から参加していただいております。
　　高齢者が住みなれた自宅、地域で引き続き生活するためには、介護する側の負担を軽減することも非常に重要であります。具体的な取り組みとして、介護者激励金の支給、紙おむつ支給、介護者の集いの開催などの介護者支援事業を、引き続き、実施してまいります。
　　認知症になっても、住みなれた地域、町で最後まで安心に暮らすためには、地域ぐるみで見守る体制づくりが必要であります。介護なされている家族に対する支援とともに、個人や事業所等による地域支え合いができる体制づくりを目指して、取り組んでまいりますので、ご理解とご協力をお願いいたします。
〇議長（佐藤忠吉）　10番、佐藤勝徳君。
〇10番（佐藤勝徳）　１点目の定住圏については、平野議員にお答えいたしましたので、割愛させていただきますという答弁でございますが、これについては１つだけお伺いしたいと思います。さきの２月20日の山新にいわゆる酒田、遊佐の庄内北部の定住圏構想、酒田市を中心とする遊佐町、それから三川、庄内町との定住圏の中で、いわゆる共生ビジョンの策定に向けた懇談会があったそうでありますが、その中で遊佐町さんからの提案で、いわゆる酒田の港祭り、酒田まつりを休日にしましょうというような提案が出たそうであります。これは、ふるさとの休日というものを今観光庁でいろいろ進めているようでありますが、まず第１段階、北部定住自立圏の中で来年度の酒田まつりから、ではそれをふるさと休日にしましょうという案が成立したそうであります。いわゆるうちの新庄市を中心にした定住圏地域でも大きな祭り、新庄まつりがあるわけであります。ぜひ私どもの町から提案をして、新庄まつりの日をいわゆるふるさと休日にできないものだろうかということを私から提案をしてみたいと思います。これは、あくまでも、ただそう簡単にはいかないと思いますが、いわゆる観光庁から認定を受けないと休日が指定ができないと、決まらないということでありますので、ぜひそういったいろんな段階を踏まえてできれば、そういった提案をできないものかなと。今の新庄まつりでもいわゆる最上管内の小学校、中学校が休みになるわけでありまして、ただ観光庁が休みになっておりません。ですから、一斉に新庄まつりのメーンとなる日でも結構ですし、３日間でも結構だと思いますが、そこをふるさと休日として休んで、観光庁の方々も大いに新庄まつりを楽しみ、それからほかから来られる方とのおつき合いなどもできれば、最上圏域への交流人口の拡大につながるのではないかなと私はそう思うのです。そこら辺の考えいかがでしょうか。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　議員言われるように新庄まつりは学校は休みで、多くの方々が新庄まつりに町内からも参加されていると思っています。また、祭りで真室川の梅里苑、また神室少年自然の家の利用もあるというようなことでは、町の観光、交流人口の拡大にも大きく寄与していると思っているところであります。それに真室川まつりというのはなかなか難しいのだろうなと思っていますけれども、どのような話に、これは真室川だけでなくて、７町村もあわせてというような考えがあるのではと思っております。十分検討させていただきたいと思います。
〇議長（佐藤忠吉）　佐藤勝徳君。
〇10番（佐藤勝徳）　ぜひそれを真室川町から提案してみてください。よろしくお願いしたいと思います。というのは、遊佐町が提案したというのは、とても今まで最上管内がやっているように学校は休みだったそうですが、企業とか観光庁が休みでなかったということで、一部酒田市内の企業は休んでいると思いますが、遊佐町とかいわゆる定住圏を組んでいる三川、庄内の、そういったところが休みでなかったということで、まず酒田まつりを盛り上げようという一つの、圏域の、盛り上がれたと思うのです。せっかく定住圏をつくって、そういった盛り上がりが、定住圏をつくったおかげですばらしい盛り上がりができたよということになれば、これもまた定住圏の一つの大きな成果だと、そんなふうに思いますので、ぜひそれを真室川町から提案をしてみてはいかがでしょうか。ぜひお願いをしたいと、そんなふうに思います。
　　それと、あとは高年齢者の雇用についてでございますが、これは60歳定年を過ぎても、これからは年金の受給年齢が引き上げられるというのです。引き上げられて、しばらくの間年金がもらえなくなる、いわゆる無収入になってしまうというようなことがこれから起きてきます。ぜひできれば、まだそういった町としていろんな調査をした資料がないということでございますが、何らかの機会に町としてもそういったことを押さえておく必要があるのではないかなと。この前実は、ある委員会で湯沢市の市役所を訪れました。そこにいわゆる定年された方を、湯沢市の市長さんがお話ししておりましたが、再雇用をして今受付係に使っているということでございましたし、女性の方でありました。生き生きとして働いておりました。やっぱり60歳を過ぎてしばらくの間年金がもらえないと、無収入になってしまうということでは、生きがいが本当になくなってしまうのではないかなと。これが認知症につながったら大変でございますので、ぜひこれから何らかの機会を捉えて、本当に60歳定年をした中でどの程度の方々が働きたい希望があるのかどうか、すぐとは申しませんが、何らかの機会をつくってそういった調査をしてみるのも一つの町の行政としての仕事ではないかなと、そんなふうに思いますので、そこら辺はいかがでしょうか。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　年金受給の年齢の引き上げというようなことで、確かにそういう時代になってきているということは認識しております。先ほど言ったシルバー人材センターというようなものを有効に利用していただければと思っていますし、まだまだ少ない加盟数とは思っているのですけれども。また、十分先ほども予定をしながら、年齢はわかっているわけでありますので、十分自分でも考えながら定年を迎えて、その後の生活というのもやってもらえればいいのではないのかなという面もあるところであります。実際農地持っている人は、そのまま農家やってネギつくったりニラつくったりしているようでありますし、また休んでいる農地を借りて行っている人もいるようであります。または退職金をつぎ込んでハウスを建てて、農家をやって作物を販売してやっている方もいるようであります。また、企業に再就職してやっている方もいると思っております。それぞれやっぱり自分の考えを持って進まれているようだと思っています。十分そういう経験をしながら、考えていられる人たちがそういうようなことをしていってもらっていると思っています。町としましては、やはり若年者を中心にというようなことが今まで強いと。それは、これからもあると思っています。子供を育てて大変な世代の人たちがより就職する、仕事、就業できればというようなことだと思っています。そういう人たちの調査というようなことも今後やっていくという中でいろいろ考えさせていただきたいと思います。
〇議長（佐藤忠吉）　佐藤勝徳君。
〇10番（佐藤勝徳）　ぜひよろしくお願いしたいと思います。
　　それともう一つ、最後に認知症の関係でございますが、きょうの新聞に金山町が認知症の介護方法を学ぶ研修会が行われたという新聞報道がなされております。80人が参加をしたということだそうであります。これは、町の認知症等地域支援推進協議会というのがあるのだそうですが、そこが主催をして研修会を開催したということでございました。認知症になっても安心して暮らせる町へという、いわゆる認知症の人と家族の会の県支部の代表の方が講演を行って、その後町民２人が介護体験を通じて感じたことを発表し合ったと。そして、グループ討議をしたと。大変一日有意義な会議だ、研修会だったというようなことでの紹介がきょうの新聞、山新にありました。ぜひうちの町でもこういった推進、いわゆる金山が持っている地域支援推進協議会的なものがあるのかどうか私はわかりませんが、もしあるとすれば、そういった協議会等への働きかけをして、もしなかったとすれば町独自でも結構だと思いますが、こういった研修会等をしていわゆる先進地というか、余り芳しくないのですが、そういったいろんな知識を持っている人からのお話等を聞きながら、いわゆる認知症を家庭で介護している人たちへの少しでも心の緩和になればと、そんなふうに思いますが、そういった考えについてお聞かせを願いたいと思います。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　先ほど９ページのほうで答弁しておりますけれども、介護のつどいというようなことで今後とも継続していきたいという中で、26年度には認知症によって起きる行動とその対処のしかたと家族会の活動から見える、認知症在宅介護のコツをテーマに２回ほど26年度は開催したところであります。今後につきましてもこのような研修の場を開催しながら対応してまいりますので、ご理解願いたいと思います。
〇議長（佐藤忠吉）　佐藤勝徳君。
〇10番（佐藤勝徳）　今町に金山にあるような、こういった地域支援推進協議会みたいな組織はあるのでしょうか。それをお聞かせ願いたいと思います。
〇議長（佐藤忠吉）　福祉課長、髙橋秀一君。
〇福祉課長（髙橋秀一）　今包括支援センターを中心にいろんな団体に働きかけながら参加を促しているという活動を行っております。
〇10番（佐藤勝徳）　会としては、ないわけですか。
〇福祉課長（髙橋秀一）　ええ、会としてはございません。
〇議長（佐藤忠吉）　質問者、いいですか。
〇10番（佐藤勝徳）　はい。
〇議長（佐藤忠吉）　ここで会議を閉じ、休憩します。
　　　　　　　　　（午後　２時３０分）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　（休　　憩）
　　　　　　　　　（午後　２時４５分）
〇議長（佐藤忠吉）　休憩を閉じ、会議を再開いたします。
　　引き続き発言を許可いたします。佐藤正君。
〇５番（佐藤　正）　それでは、通告に従って質問を行いますが、同僚議員と同質問となるところが多々ありますので、よろしくお願いしたいと思います。通告に従って質問を行いたいと思います。
　　初めに、当町の認知症患者の実態とその対策についてということで、２月12日の新聞報道によると、政府が「認知症施策推進総合戦略」（新オレンジプラン）を決定しております。新戦略は「認知症とともに、よりよく生きていくための環境整備」を重視したのが特徴としております。また、徘回による行方不明が年間１万件に上り、投資詐欺などの消費者被害や高速道路の逆走といった交通事故のトラブルもふえております。
　　国の推計によると、団塊の世代が全て75歳以上になる2025年には、認知症の高齢者が約700万人に達すると見込まれております。もはや一般的な病気であり、誰もが無関係ではいられない状況であります。
　　認知症になっても安心して暮らせる社会の実現がこれまで以上に求められることとなっております。注目点は、専門職員らが自宅訪問する「初期集中支援チーム」を18年度まで全市町村に設ける点であります。また、これまでは病状が出始めたときに支援を受けられず孤立してしまうことが課題であったが、その解消に向けて医師や看護師、保健師らが訪問して本人や家族を支えるとしております。本県では長井市がモデル事業の実践自治体として活動を行っております。また、白鷹町では13年度から行っておりますが、相談や訪問希望の件数をいかに伸ばすかなど事業浸透に向けた課題があるとしております。
　　今や一般的な病気であることを多くの人が認識するとともに、認知症への理解を深めて、患者や疑われる人を地域でサポートする環境づくりが必要としております。また、行方不明になった高齢者をいち早く発見するため、事前に個人情報の登録してもらう制度は、県内市町村でも導入が進んでいると報道されております。当町でも認知症の方が行方不明となって、町の消防団による捜索が何回かありました。今後、さらに増加すると思われます。町は、現在どのような対策を行っているのか、また今後の対策について伺いたいと思います。
　　２番目としまして、町内の空き家の実態状況とその対策について。町内の空き家の実態状況と今後の対策についてですが、同僚議員からも何回か質問がありました。今年は特に降雪量が多く、空き家の倒壊が進むのではないかと思われております。今は非常に天候がよくて雪も早く消えておりますので、今は心配はなくなってきているのかなと思いますけれども、以前、２月のときにはまだまだ雪が降るというようなことで心配しておった状況でした。今年は特に降雪量が多く、空き家の倒壊が進むというふうに思われています。そして、１月の22日の情報によりますと、空き家の２万2,200戸で全住宅の割合5.1％を占めており、2011年に市町村を含め対策検討会を開催しており、28市町村で適正管理を進めるため条例制定が完了し、相談窓口を設置するなどして空き家対策を進めていく中、倒壊の危険度が高いものについては、取り壊しに対して助成する国の補助事業の周知や利用促進に努めるとしております。当町では空き家に対する条例は定めておりますが、現在の空き家に対する対策状況と今後の空き家対策について伺いたいと思います。
　　３番目としまして、今シーズンの除雪対策についてですが、昨年12月、今年度１月、２月と降雪量が多く、当町では昨年12月中に豪雪対策本部を設置しております。今回の豪雪で道路に面している空き家の雪対策の問題が多く出ております。現在まで屋根からの雪崩で負傷者や死亡者が出ていないのが不思議であり、除雪を行っている方々から危険箇所について指摘がありました。早急に対応する必要があると思われます。町の対応について伺いたいと思います。
　　また、12月上旬から断続的な降雪により当初の予算では足りなくなるのではないかと思われます。現在予算状況についても伺いたいと思います。また、各集落の道路脇の排雪の量が多く、その排雪処理についてと春一番で除雪をして通行をさせる町道についてですが、各集落の区長さんの意見と要望を調査してトラブルのないように排雪を要望したいのですが、町の対応について伺いたいと思います。
　　４番目としまして、乗り合いタクシーの利用について。山新の記事の中で、６年で利用者が１万人突破のデマンド型乗り合いタクシーの報道がありました。山形市北部の明治、大郷地区と市中心部を結んでいるデマンド型乗り合いタクシー「スマイルグリーン号」の利用者数が延べ１万人を突破したこと、そして地域の足として住民の間で浸透が進んで利用者からは「移動手段として重要な存在になっている」との声が聞かれるとしております。
　　市中心部と約10キロ離れた農村地域での両地区、1999年に路線バス廃止となり、その後住民主体のデマンド型乗り合いタクシーの導入が決まり、2009年に１年間の実証実験を実施。10年４月から両地区の住民らでつくる大郷明治交通サービス運営協会が運営主体となり、運行を開始しております。利用者として通院時に利用することが多い声があり、車がないと病院や買い物に行くにも不便なので、必要不可欠な存在と報道されております。当町でも高齢者の増加に伴って高齢者の運転免許証の返還があり、その方々も不便さを感じている。交通安全の面からも乗り合いタクシーの必要性が高まるものと思われます。
　　当町の乗り合いタクシーの利用状況と利用拡大の考えについて伺いたいと思います。
　　この場からの質問を終わります。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　佐藤正議員の１点目のご質問、「当町の認知症患者の実態とその対策は」についてお答えします。
　　認知症の実態と対策の大要につきましては、さきにありました大友又治議員及び佐藤勝徳議員からの一般質問への答弁と同様な内容ですので、ここでは割愛させていただきますが、１点、行方不明対策についてお答えします。
　　徘回高齢者対策として、町と警察が連携し徘回のおそれがある高齢者を事前に登録する仕組みを構築してまいります。
　　行方不明になるおそれのある高齢者の氏名や写真、連絡先などを事前に自治体側へ登録し、迅速な捜索や早期の発見につなげる仕組みを、寒河江市、山形市等で実施しており、今後、本町においても取り組みを進めてまいります。
　　具体的には、本人や家族らの申請に基づき、高齢者の総合相談窓口となる「地域包括支援センター」の職員が聞き取りを行い、氏名や連絡先などを個人票にまとめて管理し、必要に応じて警察の照会を受け、情報提供いたします。また、氏名や連絡先を印字したカードや名前シールなどを登録者へ配布し、本人に日常的に携行してもらうことや、靴・衣服へ貼付することも検討してまいります。
　　２点目のご質問、「町内の空き家の実態とその対策は」についてお答えします。
　　平成26年第４回定例会において同様のご質問があり、お答えしておりますので、重複する部分は割愛させていただき、要点とその後の経過等を申し上げます。
　　空き家の増加は全国的な問題となっており、防犯面や防災面、景観面への悪影響が深刻化し、本町においても、過疎化、少子高齢化等の影響により空き家が増加し、その多くは老朽化が進んでおります。
　　本町では平成24年６月に「真室川町空き家等の適正管理に関する条例」を制定し、適正に管理されていない空き家が確認された場合は、実態を調査し、必要な場合は、助言・指導・勧告・命令・公表を実施しております。
　　24年の空き家実態調査においては、122軒の空き家が確認されており、危険性が高いと判断した物件については、所有者・管理者に対して「空き家等の適正管理に関する指導書」を送付しております。また、損傷が激しい物件には、危険防止のため計画的な除雪等を行うよう文書で指導しております。
　　本年度も11月に41件の空き家現地調査をした結果、３件が解体済み、４件が所有者住所不明で、残り33件に指導書を送付いたしました。このうち、11件の所有者から回答があり、今年解体予定が３件、今後解体予定が３件、修繕予定１件、その他４件となっており、一定の効果があるものと考えます。
　　一方で、いまだ解体や修繕に至っていないものや所有者等から回答のないものもあり、その多くは町外者の所有・管理物件であり、連絡をとることすら不可能な物件が少なくありません。引き続き実態と所有者等の連絡先を調査するとともに、危険と思われる物件については、指導等を強化し、解体等対応を促す努力をしてまいります。
　　今冬も12月初旬からの大雪のため、昨年12月26日に町豪雪対策本部を設置し、豪雪への即応体制を強化しております。例年と比べ今冬の雪は、短期間に大量の降雪となり、その後の雨や日差しにより雪が沈むなどして、屋根に積もっている雪は見た目より重量があるようです。２月24日の豪雪対策本部会議にて、２月16日以降に町内で作業小屋や物置、空き家が３件全半壊した被害が報告されたことを受け、２月26日付で、空き家調査対象の物件に再度、雪おろし等の管理を徹底するよう促した文書と除雪登録業者一覧を送付し、指導・助言しております。
　　平成26年11月19日に参議院本会議で「空き家対策の特別措置法」が制定されました。法律の施行はまだ先になり、また、市町村が行う空き家等対策に関する費用等財政上の措置や解体後の宅地に係る税法上の措置等の内容はまだ不明で、今後、国が作成するガイドラインや関係法令などの詳細は通達等で示されることとなりますので、注視しながら対処してまいりますので、ご理解をお願いいたします。
　　また、空き家の利活用を推進するため、町では平成19年度に空き家情報登録制度「空き家バンク」を開始し、町内の貸借・販売できる住宅等を所有している方から、物件情報を登録していただき、ホームページ等で利用希望者への情報提供を行っております。登録物件について、借りたいまたは買いたい希望者があった場合は、町から所有者または取引希望者に宅建業者を紹介し、交渉の仲立ちをしていただいております。これまで登録された物件７件のうち５件の売買または賃貸が成立しております。また、空き家バンクには登録されていない物件も、不動産業者や建築業者が仲介して、新たな利用者がお住まいの事例も見受けられます。
　　本年２月に「山形県空き家対策連絡調整会議」が設置され、県土整備部長を議長とし、県、自治体、宅建業協会、不動産協会、解体業協会、弁護士会等の機関が構成員となっております。本町としても、この会議との連携や情報交換を積極的に行い、空き家利活用相談窓口の活用を促進してまいります。
　　また、引き続き、借家も対象となる住宅リフォーム補助金や転入者への定住交付金の制度などを広く町外へもＰＲしながら、空き家の利活用の取り組みを行ってまいりますので、ご理解をお願いいたします。
　　３点目のご質問、「当町の今シーズンの除雪対策について」にお答えします。
　　今年度の除雪計画路線延長は166.5キロで、前年度より386メートルを延長し32名16班体制で道路や公共施設駐車場等の除排雪を行っております。
　　除雪の開始日が12月２日と例年より大幅に早まり、その後も降り続いたことで、12月としては豪雪であった過去３年を大幅に上回る降雪、積雪となり、及位地区で12月27日に185センチメートルを記録して、２月14日には高坂地区で今季町内観測地点の最高積雪239センチに達しました。
　　この間、町豪雪対策本部に、町道に面している空き家からの落雪事案について３件の情報提供があり、それぞれ、関係者へ連絡等により重大事故につながることなく、対処することができました。
　　今年１月、真室川地区において「空き家からの落雪が敷地内から町道にはみ出している」との連絡を受け、現場を確認し除雪を行うとともに、所有者を調べ、適正管理に関する指導書、現況写真及び除雪登録業者一覧を送付しております。
　　また、同じく真室川地区において「作業小屋が積雪で倒壊し、町道を一部閉鎖している。」との連絡がありました。地区の方々からの協力により、通行どめ等対処するとともに、所有者はお亡くなりになっていましたが、親族が確認でき、速やかに連絡し、撤去処理につなげることができました。
　　もう一件は２月、及位地区において「今冬、雪おろしをしていない空き家の屋根からの落雪するおそれが高まっており、歩行者がけがをしたり、通行が妨げられたりする可能性がある」との連絡を受け、現地を確認し、近隣に在住する親族に雪おろしをしていただくよう促し、落雪事故に至る前に対応することができました。
　　このような地域の方々から危険箇所や空き家所有者または関係者の情報を提供いただき、さらには除排雪への協力をいただくことは、家屋等からの落雪や空き家の倒壊による重大事故を未然に防ぐ、有効な手だてであると考えております。今後も、地域の方々へご協力を呼びかけてまいります。
　　また、12月中より区長回覧文書や町広報、防災放送により、早目の雪おろし作業の奨励や作業中の安全確保について、注意を呼びかけたことも功を奏して、幸い屋根からの雪崩や除雪作業による重大事故の報告がないものと思われます。今後も、雪解けに合わせて軒下や家周り、農業施設などの除雪作業が進められる時期となりますので、引き続き、作業時の安全確保を呼びかけてまいります。
　　次に、除雪関連予算についてお答えいたします。議員ご指摘のとおり、12月上旬からの断続的な降雪により、町道除雪については、例年になく早い時期から出動回数・時間とも多くなっており、作業職員の時間外勤務手当や燃料費、除雪機械の維持費等がかさんでおり、また、高齢者世帯等除雪委託の依頼件数も大幅にふえておりますので、既決の予算内では対応できないため、本定例会に提案しております平成26年度一般会計補正予算に必要となる追加費用を計上しておりますので、ご理解をお願いいたします。
　　今冬は豪雪ではあるものの、寒暖の間隔が短期間で推移したことにより、積雪比重が例年より重くなっていることから、特に道路のり面からの雪崩が多く発生しております。先日の国道13号で発生した雪崩により、長時間にわたる通行どめで、町民の生活に影響が及びました。町内においても積雪が多くなった１月中旬から雪崩に対する対策を強化し、除雪作業員からの随時報告や職員による町内全域の巡視により、事前に雪崩危険箇所の雪庇除去作業などの対応を行っております。
　　次に道路除雪による堆雪処理等についてですが、降雪が落ちつき始めた２月中旬から、道路脇や堆雪場所の排雪作業と融雪時に対応することとしている町道・林道の開設作業を、順次並行して行っているところでありますので、ご理解をお願いいたします。
　　４点目のご質問、「当町の乗り合いタクシーの利用状況について」にお答えいたします。
　　町の公共交通として欠かせない町営路線バス事業については、山交バスの撤退に対応するために昭和58年６月から運行を開始し、この間、路線や運賃を見直しながら実施してまいりました。しかしながら、既存の路線から離れている町内13の集落については、その恩恵にあずかることができませんでした。
　　高齢化、過疎化が進む中、集落内の運転免許所有者も高齢化し、また減少しており、通院や買い物をするにも不便を来している人がふえている状況にあります。これらの集落の高齢者に乗り合いデマンドタクシー利用の意向調査を行ったところ、３分の２の方から利用したいとの回答がありました。そこで、これら公共交通空白地区の解消と将来のデマンド型交通の本格実施に向けた課題を明らかにし、対応策を検討するため、昨年10月から乗り合いデマンドタクシーの試行運行を開始いたしました。
　　デマンド型交通については、財政負担軽減と交通空白地区解消の観点から県内35市町村中22の自治体が何らかの形態のデマンド交通に取り組んでおり、管内においては鮭川村、舟形町、戸沢村がタクシー会社等に委託して実施しております。実施市町村の平成25年度の収支比率を見ると最高が白鷹町の39.1％で最低が庄内町の0.1％となっており、それぞれの課題の違いなどから幅が出ているものと思われます。
　　利用状況でありますが、対象13集落から84名の登録があり、昨年10月から本年２月末までの５カ月間の利用実績は、利用人員延べ37人、利用実人員は９名となっております。１カ月平均7.4人の利用者があり、運賃収入２万8,290円に対し所要経費は21万9,720円となり、収支比率は12.9％となっております。利用いただいている方からは「家族や近所の人に気を使わずに通院や用事ができてよかった」との声もいただいていますが、これまで家族や友人知人に送迎を頼んできた地区でもあるため、このような利用実績にとどまっているものと思われます。
　　今後の対応といたしましては、利用者及び利用希望者からアンケートをとり、問題点や課題を検証し、より利用しやすくなるよう制度の一部見直しを行い、10月以降の本稼働を見据え、利用者の拡大に努めてまいりますので、ご理解をお願いいたします。
〇議長（佐藤忠吉）　５番、佐藤正君。
〇５番（佐藤　正）　認知症患者についてなのですが、この件に関しましては町長の施政方針の中でも高齢化が進行をし続ける中、地域福祉を推進するに当たり、自助、共助、公助という考え方が重要になっているというふうに述べられております。新年度より地域支え合いポイント事業と健康づくりポイント事業によるヘルスケアーポイント制度を発足させるというふうなことも述べられております。同僚議員からもこの件に対しては質問をされております。十二分な、例えば認知症サポート見守りの体制づくりとか認知症の登録とかと、そういうふうな面でいろんな対策を練っておられるようです。認知症の患者への支援活動というのをぜひ早目に実現をしていただきたいというふうに思います。この件に対しての質問は終わりたいと思います。
　　続いてなのですが、空き家のことについてなのですが、これは実は福島県の喜多方市の例なのですが、喜多方市では少子高齢化、人口減少によって空き家が非常に増加しているというふうなことで、平成27年度から撤去もしくは利活用に係る一部の費用を補助するというようなことを行っております。そして、27年度の一般会計予算案に450万円ほどを計上したというふうに市長が23日の市役所の会見でやっております。我が町でも喜多方市と同じように非常に住民からの要望といいますか、空き家の解体はどうなっているのだとかあるいは治安についてもそうなのです。そういうふうなことで同じような悩みを持っているわけなのですが、町長は先ほどこの辺に対しても十二分な対策をとっているようでありますが、この一部の費用を持って補助して空き家の減少を図るということについてなのですが、そういうふうな方法を考えるということがないのでしょうか。そのことについてお聞きしたいと思います。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　一部補助ということは認識しているところでありますけれども、ある程度やはり責任を持ってやってもらわなければならない事案でもあろうかと思います。補助があると解体するというようなところもあるかとは思いますけれども、引き続き周知を徹底しながら、持ち主からきちっとしていただくような手だてをまずは取り組んでまいりたいと考えております。
〇議長（佐藤忠吉）　佐藤正君。
〇５番（佐藤　正）　前に空き家の撤去については、たしか大滝の火災になった建物の部分について町長の名前でもって撤去したというふうなことがありますので、こういうふうな部分を一般会計等である程度の予算をとっておいてやっていくというふうな方法もどうなのかなというふうに思いますので、今の質問をしたわけです。全てをやるというのではなくて、危険な箇所、そういうふうなものが出てきたときに対処できるというような方法をとっていただければというふうに思ってこの質問をしたわけです。質問をかえたいと思います。
　　続いて、雪の排雪の件なのですが、これも町長はいろんな面で対応をしていただいているようです。ただ、町の中の排雪の際なのですが、どうしても集落の中では家と家との間隔が狭いところは、排雪した雪が非常に民家と民家の間に山積みになっているというようなところが多々多く見られております。そしてまた、そこを除雪する際にもうどうしようもなくなってしまえば、そこを排雪して備えるというようなことをやっているようですが、除雪も終わって今度は排雪した雪を砕いていただかないと雪が消えないという問題が各地区で起きております。この件に関してなのですが、やっているというふうには思っているだろうとは思うのですが、集落の区長さんたちとの連絡が不十分なのか、ここのところやっていかないやというようなことが出ておりました。特に家と家との間の畑もしくは田んぼの、そこに排雪した場合、そのままにしておきますと消えなくて農作業ができない、畑作業ができないというようなことが起きて、誰に言えばいいのだというふうな問題が起きております。そこで、ぜひそういう問題がないように各集落の区長さんとの連絡を密にしていただいて排雪をしていただきたいというふうに思います。
　　もう一点は、これは町内の部分なのですが、ちょうど白光舎さんと近岡商店さんのところの交差点なのですが、ちょうどあそこが複雑な交差点、信号待ちと両方でして見えないわけです。ああいう部分なんかも私この前そこを通ったときに見えないなと思っているやさきに、たまたま知っている方からここをとってもらうといいのですがというふうなお話がありました。当然除雪の方々にもそういう話がいっていると思うのですが、交通安全のためにもそういう部分の排雪を小まめにやっていただければなというふうに思っております。そのような部分に対して対処する町の職員もそうなのでしょうが、除雪に対応している職員に一部お任せをしているという部分があるでしょうから、その対応について伺いたいと思います。
〇議長（佐藤忠吉）　町長、井上薫君。
〇町長（井上　薫）　最初水田、畑等についてというようなことです。随時その都度対応してきているところであります。おととしが春先まで雪があったというようなことで、排雪に協力してもらっているところ等、対応してきているところであります。当然ことしもそのように対応してまいりますので、もし言われたところ、箇所ありましたら、お知らせいただくかまたはこちらでもパトロールしながら調査して対応してまいりますので、お願いしたいと思います。
　　あと、町道については町でというところありますけれども、あそこは県道でということで県にお願いしながら対応しているところもありますので、ご理解願いたいと思います。
〇議長（佐藤忠吉）　佐藤正君。
〇５番（佐藤　正）　ぜひ対応をお願いしたいと思います。
　　続いて、デマンドタクシーです、乗り合いタクシーの件なのですが、これも町のほうでは対応をしておられるというようなことで大変いいことだなと思っています。ここの中でなのですが、高齢になって免許証を返すというふうなことで、ここにすごく不便さを持っている方がかなりおります。息子さんとか娘さんから免許証はもう危ないから返せばと言われて返したことはいいのですが、買い物も病院に行くにもちょっと大変なのだというふうなことが大いにあって、このことをちょっと何とかできないかなというお話がございました。それで、このことに対して調査等今やっていると思いますが、ぜひこの件も早目に対応していただきたいということと、タクシーなんかの場合ですと小回りがきくだろうと思うのですが、場所です、場所、例えば乗り合いで行くような方式なんかも、乗り合いタクシーの場合なんかは乗り合わせて集落の中で３人、四人が例えばきょう病院に行くとかというふうな、そういう取りまとめなんかもできるような方向でやっていければ、経費も削減もできるだろうし、実施するのも容易になってくるのではないのかと思いますので、その件についてちょっと伺いたいと思います。
〇議長（佐藤忠吉）　企画課長、大友美喜男君。
〇企画課長（大友美喜男）　高齢者の免許返納の件に関しましては、デマンドの部分だけでなくて、町全体の問題でありますので、その辺も含めて検討していく必要があるかというふうに考えております。
　　それから、乗り合いデマンドタクシーですけれども、町内13地区ですけれども、13地区を１週間に１回ずつ回るというふうな、そういうふうな制度で現在試行しているような状況であります。そして、各その方向性、方向ごとに曜日を決めて登録している人が事前に予約をしていただいて運行しているというふうな状況でありますので、そういうことで今実証運行している段階でございます。そういうことでありますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。
〇議長（佐藤忠吉）　佐藤正君。
〇５番（佐藤　正）　そうしますと、予約もとっているというわけですね。
　　　　　　　　　　　　　　（何事か声あり）
〇５番（佐藤　正）　というのは、私聞いたのは、予約しているのかちょっとわからないのだけれども、私それ乗りたいのだけれどもという方だったものだから。では、登録するときに抜けてしまったのだな。そういうような解釈で、ではわかりました。
〇議長（佐藤忠吉）　５番、佐藤正君、質問終わりですか。
〇５番（佐藤　正）　終わりです。
〇議長（佐藤忠吉）　以上をもって本日の日程は全て終了いたしました。
　　本日はこれをもって散会いたします。
　　　　　　　　　（午後　３時２７分）